家族ぐるみで親しく付き合っていた2家族が、子供同士の不慮の事故で、それぞれ加害者と被害者の立場になってしまったら-。互いにぬぐえぬ傷を負った2家族の、事故当時(1991年)と27年後(2018年)が交錯する中、「許し」とは何かを静かに問いかける会話劇である。テーマは重いが構成、セリフとも巧みで2時間、ぐいぐいと引き込まれる。横山拓也作・演出。物語は、絵本作家を目指してきた37歳の君子(異儀田夏葉)が、新人賞受賞の内定電話を受ける場面から始まる。しかし君子には、忘れられぬ過去があり、それは小学校時代、絵画教室で誤って幼馴染の潤(尾方宣久)の左目をガラスペンで突き、失明させてしまった事故だ。その日を境に、親しかった2家族の関係は激変。それぞれの家族が抱えてきた問題も露見し、バランスが崩れていく様子が繊細な会話の応酬で構築される。事故当時と、約30年後の現在が、高さのある階段装置をうまく使い、並行して描かれていく。
ふとした瞬間、親しく付き合ってきた人間の関係性が、もろくも崩れてしまう怖さ。報道される事件事故でなくとも、当事者のその後の人生に、決定的な影響を与える出来事は、日常のそこかしこに潜むのだというリアリティーが、この作品にはある。 潤が左目を失明した事故後、潤の一家は他県に引っ越し、2家族の交流は途絶える。その後、潤の両親は離婚し、もともと父子家庭だった君子は、伯母に育てられる。君子は義眼になった潤への謝罪ができないまま成長、絵本出版がきっかけとなり、2人は再会を果たす。
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