阪神が今季初勝利を挙げた3月31日の巨人戦(東京ド)。0-0で迎えた三回2死満塁、才木-梅野のバッテリーが4番・岡本和を抑えた場面は勝敗の分岐点となった。空振り三振に仕留めた投球に、2人の信頼関係が見えた。開幕3戦目の巨人戦。死球で左尺骨を骨折した23年8月13日・ヤクルト戦以来、231日ぶりの先発マスクをかぶり、開幕2連敗を喫していたチームの今季初勝利に貢献した。「いやあ、本当に疲れましたね。今日は勝つことしか考えていなかったので。勝てて良かったっす」。心地よい疲労に充実感をにじませる。それだけ神経を研ぎ澄ませた一戦だった。30日の開幕第2戦で決勝2ランを放った相手主砲。さらに阪神打線は開幕から無得点が続いていた。序盤で先制点を奪われると大きなダメージとなりかねない場面で、梅野は覚悟を決めた。外角フォークを続けた後、カウント1-1からの3球目。ここで梅野は内角直球を要求した。「どこかでインコースへいかないとこっちが苦しくなる」。甘く入ると長打で大量失点につながりかねない。投手にとって厳しい状況で、才木は厳しいコースへ146キロを投じた。見逃しでストライク。「あそこへ投げ切れたのは大き
阪神が今季初勝利を挙げた3月31日の巨人戦(東京ド)。0-0で迎えた三回2死満塁、才木-梅野のバッテリーが4番・岡本和を抑えた場面は勝敗の分岐点となった。空振り三振に仕留めた投球に、2人の信頼関係が見えた。開幕3戦目の巨人戦。死球で左尺骨を骨折した23年8月13日・ヤクルト戦以来、231日ぶりの先発マスクをかぶり、開幕2連敗を喫していたチームの今季初勝利に貢献した。「いやあ、本当に疲れましたね。今日は勝つことしか考えていなかったので。勝てて良かったっす」。心地よい疲労に充実感をにじませる。それだけ神経を研ぎ澄ませた一戦だった。30日の開幕第2戦で決勝2ランを放った相手主砲。さらに阪神打線は開幕から無得点が続いていた。序盤で先制点を奪われると大きなダメージとなりかねない場面で、梅野は覚悟を決めた。外角フォークを続けた後、カウント1-1からの3球目。ここで梅野は内角直球を要求した。「どこかでインコースへいかないとこっちが苦しくなる」。甘く入ると長打で大量失点につながりかねない。投手にとって厳しい状況で、才木は厳しいコースへ146キロを投じた。見逃しでストライク。「あそこへ投げ切れたのは大きい」と2人は声をそろえた。
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