結果的に、川崎にとってポジティブ寄り、マリノスにとってネガティブ寄りのドローとなった。11対10の時間が20分以上あったことを考えれば、川崎が1ポイントを奪い、マリノスが2ポイントを失う結果になったと言える。FW宮市亮は「負けに等しい」と悔いた。
ただ、試合内容自体は悪くなかった。シュート数は15、CK数は14を記録した。川崎GKチョンソンリョン、DF高井幸大らの好パフォーマンスに阻まれ、クロスバーにも3度嫌われたが、敵陣で押し込むことはできていた。決して悲観的な内容ではなかった。 長期離脱から復帰したDF畠中槙之輔も初先発を果たし、相棒・上島拓巳と息の合ったプレーを見せた。球出し能力に優れた畠中の復帰は、攻撃面で大きなプラスになることはもちろん、上島が背伸びをすることなく、持ち味を発揮できるという点においても大きい。次節は中3日でアウェー神戸戦。そこから中2日で好調のG大阪戦(日産)。さらに信じられないことに、2回連続の中2日で湘南戦(日産)。そこから中3日でACLのアウェー蔚山戦となる。15日間で5試合(韓国遠征込み)。とんでもない日程だ。
どこかで一度、大幅なターンオーバーを行うのか、キューウェル監督の決断に注目が集まるわけだが、どのみち練習はコンディション調整優先となり、試合で出た課題と向き合うようなトレーニングに十分な時間は割けないだろう。強豪の宿命だ。 極端な話、今のままで突き進むしかない。だからこそ、試合の中で出た収穫を自信にし、自分たちを信じて突き進むことが大切になってくる。現状維持とほんのちょっとの微調整で前に進んでいくしかないし、変に焦ったり、ネガティブになったりする必要はない。(横浜FM担当・岡島智哉)
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