指揮官が挑んだ最後の夏が静かに幕を閉じた。18年ぶり8度目出場の日大東北(福島)が2-8で近江(滋賀)に完敗。今夏限りで勇退の宗像忠典監督(59)にとって、24年の監督人生に終止符を打つラストゲームになった。就任した87年から07年までで夏は6度の甲子園に導いた名将。18年に監督復帰を果たし、集大成の夏に自身7度目の聖地で指揮を執った。新チーム発足時に「最弱世代」と呼ばれたナインは、31年ぶりの全国1勝を挙げることはできなかったが、最高の花道を宗像監督に贈った。宗像監督 甲子園で戦う力を伝えきれず、1番は悔しい気持ちもあります。いろいろなことがあった甲子園だった。思い出深い期間を過ごさせてもらったなと思います
試合はまさかの不運で始まった。初回、先頭打者の打球が「4番投手」で先発の吉田達也(3年)の右足すねを直撃。投ゴロに抑えたものの、わずか3球で無念の降板となった。その後、継投策で近江打線に立ち向かったが9安打8失点。打線も5安打に抑えられ、5回に2点を返すのが、精いっぱいだった。前日の降雨ノーゲームに続き、この日も天候不良のため、1時間遅れでスタート。計7日の繰り下げなど、アクシデントの連続だった。宗像監督は「チームが良い状態の時にやりたかったのは正直あります。吉田に託していた。(吉田の途中降板は)チームに動揺も走ったと思うけど、選手は頑張ってくれた」とねぎらった。 最後まで戦う姿勢を貫いた。2-8で迎えた最終回。宗像監督は「もう一巡回そう。最後に全員打たせられるように、頑張ってくれ」とゲキを飛ばした。先頭の松川侑矢主将(3年)は2球で追い込まれたが、3球連続ファウルで食らいついた。カウント1-2から145キロ直球を中前にはじき返し、執念の一打を放った。宗像監督は「あきらめずにバットを振り続けてくれた。全員がつないでいこうという姿勢が、試合を重ねるたびに見られたことが、1番の成長だったのかな」と目を細めた。
「今でも不思議なくらいです」。宗像監督はそう振り返る。新チーム発足時には「最弱世代」と評した。「守備は取れない、投げられない。柱がいなかった」。「最弱」の2文字を胸に刻み、選手は現実を受け入れた。残された最後の夏を見据え、努力を積み重ね、エース吉田を筆頭に個々がチームの柱へと成長。18年ぶりの甲子園にたどり着いた。宗像監督は「本当に弱いチームだったんですけど、3年生が真面目に野球に取り組み、粘り強いチームになってくれた。1年間やってくれて感謝している」。指揮官にとって集大成の夏は、3年生とともに聖地で大団円を迎えた。【佐藤究】 ○…1年生左腕・堀米涼太が甲子園デビューを果たした。0-3の2回無死一塁から3番手で登板し、5回を7安打4失点。最速120キロ台の直球にカーブ、スライダーを織り交ぜた。6回までは4安打1失点の好投も、7回に3失点を喫して降板し「良い経験になった。甲子園で勝てる投手になって、来年、再来年と戻ってきます」とリベンジを誓った。
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