パリの歓喜-。下馬評を覆した ドルトムント の選手たちは、サポーターと一緒になって喜びをあらわにした。殊勲の男はまたしても フンメルス だ。後半5分、CKからのピンポイントパスを豪快にたたき込んだ。「積極的にプレーして試合のペースを握り、スタジアムの雰囲気を盛り上げられた。それが今日の成功のレシピ」。2試合連続のマンオブザマッチに輝いた。
今季で契約満了、去就が注目されるフンメルスを中心に、黄色の壁がゴールにカギをかけた。次々とクロスボールをはね返し、エムバペ、デンベレに突破するスペースを与えない。将棋に例えるなら「穴熊囲い」。被シュート31本。第1戦同様にゴールポストを何度もたたいたが、裏を返せばシュートコースを消したからこそ。2試合連続の1-0という“完勝”だった。 毎年のように主力選手が出て行く。ハーランドはマンチェスターC、ベリンガムはRマドリード。この日対戦したデンベレ、ハキミも元所属。いわゆる「ステップアップクラブ」だ。その方針を貫き現実的な戦い方でビッグクラブと伍(ご)している。23年のクラブ収益は約697億円。1331億円を計上するパリSGの半分規模なのだからサポーターの留飲も下がる。◆ドイツ旋風 ドルトムントに加えバイエルン・ミュンヘンも4強に進出している。また、シャビ・アロンソ監督率いるレーバークーゼンは、5日にE・フランクフルトに勝利し今季公式戦48試合無敗という欧州タイ記録を樹立。その上で欧州CLに次ぐ欧州リーグで準決勝に進出している。
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