スノーボード女子パラレル大回転の竹内智香（38＝広島ガス）は2年半の休養から復帰を果たし、冬季の日本女子史上単独最多6度目となる北京五輪に出場する。8日に予選に臨む。2020年秋に卵子凍結を公表。女性として、アスリートとして、竹内自身が抱くどちらの夢もかなえようとする姿、思いに迫った。当時36歳。復帰するために、自分にとって必要な安心材料だった。
それでも出産を急がなければいけないという焦りから解放され、ゆとりができた。18年平昌五輪後から2年半の休養中、ジュニアの指導などを通じてスノーボードを純粋に楽しむことを思い起こした。今はその気持ちを胸に、競技へ集中できている。 結果的に同じような境遇の女性に勇気を与えることになった。公表後の世の中の変化を感じている。20年にインターネットで検索した時は、探すことに苦労した情報が、今は増えた感覚がある。同じく働く30代の女性から声を掛けられる機会も多くなった。こう、ほほ笑む。アスリートとしての夢を追うために、女性として持つ夢を諦める必要はない－。女子で史上初の冬季五輪6度目の舞台に立つ竹内の姿からは、そんなメッセージが伝わってくる。【保坂果那】竹内 どちらかというと、卵子を凍結したから競技に復帰したのではなく、復帰するから何が必要なんだろう、今の自分にとって何が大切なんだろうって考えた時に、昔から興味のあった卵子凍結が必要だなと思ってやった。竹内 09年に卵巣の手術をしていて、手術をしていると妊娠しにくいのかなと、いろいろ調べていた。欧州で医療関係で働いている友人もいたので、話を聞いているうちに卵子凍結をやろうと決めた。竹内...
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