５月１４日アスレチックスとのダブルヘッダー第２試合以来の５点差以上のワンサイドゲーム。エンゼル・スタジアムに詰めかけた３万６４０８人のファンは酔いしれた。一方的な展開に導いたのは１回１死一塁からの大谷の右中間先制二塁打だった。これで８試合連続安打とすると３回には左前安打。５回１死二塁では初球、真ん中のスライダーを叩いた。打球は角度２１度、初速１１３・５マイル（約１８２・６キロ）で右中間のフェンスを越えていった。サイクル安打へ残すは三塁打とした。期待が膨らむ中、続く２打席は空振り三振と四球だった。３年前のレイズ戦に次ぐ２度目の快挙達成とはならなかったが、トラウトとの今季３度目のアベックアーチ“トラウタニ”となった。
１８年にチームメートとなった２人のアベックアーチは１９年に８回マークするなど通算１７回目となる。３年目までは大谷の故障が多く、昨年はトラウトが５月に戦列離脱したことで回数的にけっして多くはないが、今年はともに４０本台の可能性もありそうで、競演も一気に増えそうだ。アベックアーチの米大リーグの最多回数は１９５４年から６６年までブレーブスに在籍したＨ・アーロンとＥ・マシューズが記録した７５回、次いで１９２５年から３５年までのヤンキースのＢ・ルースとＬ・ゲーリッグの７３回がある。 トラウトはエンゼルスと３０年まで契約があるが、大谷は来年オフにＦＡ権を取得する。同じチームでプレーし続けるにはチームが優勝争いをしないと移籍の可能性もあるだけに、２人のアベックアーチがどこまで伸びるかはチームの浮沈が関わってきそうだ。（ベースボール・アナリスト）
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