準決勝戦9Rだった。3秒28。試走トップタイムを叩き出した小林瑞季は、大外枠から戦闘を開始した。タフな位置から何とか6番手発進でこらえたが、その前には鈴木宏和、佐藤摩弥、荒尾聡、黒川京介、そしてあの高橋貢といった名だたるトップ級レーサーたちが2席のファイナル進出チケット奪取を成就すべく、シビアなポジション争いを繰り広げていた。格、キャリア、底力。すべてのツールで小林を上回る腕達者たちの後方に置かれ、この時点で大苦戦は覚悟しなければならなかった。ただの3等賞なんかじゃない。SGの準決勝戦は、V戦以上に最も過酷なバトルとなる。道中で誰も簡単には先を譲ってくれたりはしない。そんな局面で小林は魅せた。あの荒尾を、あの高橋をぶった斬ったのである。
こん身の力で激闘を戦い切って、ロッカーへ引き上げてきた小林に対して、軽い気持ちで「おつかれ~」と声を掛けた者はひとりもいなかった。ヘルメットを脱いでもなお、まだまだトランス状態で放心した表情の小林に向かって、多くのライバルたちが「本当にいいレースだった」「格好よかった」「惜しかったけれどすごい」と感嘆、称賛をミックスさせて、健闘した小林をねぎらっていた。「はい! もちろん、できれば優出したかったですが、あのレースは本当に自信になりました。なにしろSGの準決は本当にゲキアツですからね! あんな場面で貢さんや荒尾さんを抜けるなんて…。本当に自分が走っていたんですかね?(苦笑い)」「本当にもう少し率は上げたいとは思うんですが、なぜかそこがうまくいかないんです(また苦笑い)。一度できたことは、またすぐにやれるようになったら、さらに上を目指せるんですけれどね。今はそこを改善するために毎日働いているところです。さっきまでうまく行っていたのに、急にあれっ~?ってなっちゃうことが自分はすごく多いんですよね。なぜそうなる?...
そう言うと、小林はまさにノンストップ状態で持てる時間をすべて消費して、愛車に向き合っていた。とにかく体力が尽きない。向上心の欲が尽きない。根気が尽きない。からのポカも尽きない。それでもありったけのスタミナを駆使して、小林は今日も戦う。いえいえ、全然フツーなんかじゃありません。 「私は気が強いように見られちゃうんですけれど、実はメッチャ、メンタルが弱いんです。だから同期たちのメンタルが強い選手とかにいろいろ助言をもらったりするんですが…。ミズキさんのメンタルだけは、もう別格で~す!あれは全然マネできないので参考になりません(笑い)」
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