、最終11Rで争われた。真杉匠(24)=栃木・113期=が、残り2周から踏み出した吉田拓矢を追走から最終1コーナーで、清水裕友の反撃に合わせ番手まくり。後続を引き離し、自身初のG1制覇を成し遂げた。栃木県の選手のG1制覇は、2007年9月高知オールスターを制した飯嶋則之以来。選ばれしものたちの祭典。頂点へ駆け抜けたものは、今年3度目のG1を狙った古性でも、地元の平原康多でもなく、真杉だった。ニューヒーロー真杉がここに誕生した。カクテル光線を浴び、右手を挙げながらのガッツポーズ。近年にないファンの大声援に応えた。でっかい打ち上げ花火も真杉を祝福した。
レースは平原がスタートを取り、吉田―真杉を迎え入れ、4番手以下は武藤―古性―清水―山田庸平―犬伏―松本貴治の並び。一度、後方の犬伏が動くが、残り2周の赤板から吉田がスパート。6番手の清水が最終ホームから仕掛けると、1コーナーから真杉が踏み、清水と平原が絡む。真杉ペースで後続を振り切り初のタイトルを手に入れた。古性は中を割り外の武藤をさばきながら踏んで2着を確保。こらえながら武藤が3着にとどまった。 真杉匠「タイトル獲得はまだ実感がない。走る前からファンの声援がすごくて力になった。最終ホームでまだ誰も来ていないのが分かったので、できるだけ引っ張った。バックからは余裕もなくがむしゃらに踏みました。ゴールした瞬間は、『どうした!?』って感じだった(笑い)。これまで準決勝でつまずいていたので、優勝は夢のようです。きょうに関しては、とにかくラインのおかげでしかないです。これから関東を引っ張って行けるようになりたいです」
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