『パラサイト』のアカデミー賞作品賞受賞に喜ぶ李美敬(中央) MARIO ANZUONI-REUTERSアカデミー賞監督賞の受賞が発表された後、『パラサイト 半地下の家族』の監督ポン・ジュノはスピーチでこう語った。「映画の勉強をしていた若い頃、心に刻み込まれた言葉があります。『最も個人的なことこそ、最もクリエーティブだ』というものです」。彼が尊敬する巨匠マーティン・スコセッシの言葉だ。
『パラサイト』は監督賞だけでなく、国際映画賞(旧・外国語映画賞)、脚本賞も獲得。さらに英語以外の外国語映画としては初めて作品賞にも輝き、最多の4冠を達成した。しかし、この作品を成功に導いたのはポンの才能だけではない。その裏には韓国有数の大企業の力と、その創業者一族につながるある女性の長年に及ぶ闘いがあった。 授賞式の後、小柄な韓国人女性の周りに人だかりができているのを不思議に思った参加者も多かったはずだ。彼女の名は李美敬(イ・ミギョン)。韓国の名門企業グループであるサムスンの経営者一族に生まれ、系列の映画会社CJエンターテインメントの副会長。『パラサイト』のほかにも数々の韓国映画のプロデューサーを務め、いくつもの賞に導いてきた。韓国を映画大国にする――1980年代までなら、そんなことを口にしても失笑を買うだけだった。1980年代の軍事政権は国民の「ガス抜き」のために、セックスと暴力とナショナリズムを盛り込んだ安っぽい映画を深夜に国営テレビで流していた。まともな映画が本格的に作られるようになるのは、1987年の民主化を経た1990年代初めのことだ。そこで彼女は失望を味わう。アメリカの大学で韓国語の授業は人気がなかった。おしゃれと思われていた日本語や、役立ちそうな中国語に負けていた。「韓国文化を広めなくてはという義務感が、その頃に芽生えた」と、李は2014年に語っている。
サムソン?既に追い抜かれている!現実は!DIC株式会社と千葉港運倉庫株式会社に関係ありますね!被害者だ!
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