亡命ウイグル人でつくる世界ウイグル会議(WUC=本部・ドイツ)のドルクン・エイサ総裁が1日、東京・富ヶ谷の安倍晋三元首相邸に弔問に訪れた。昭恵夫人とも面会した。安倍氏は長年、中国当局による新疆ウイグル自治区での人権弾圧を国内外に提起し、ウイグル人に寄り添ってきた。弔問に同行したジャーナリストの有本香氏に聞いた。有本氏はこう語った。
安倍氏は首相在任中、中国の習近平国家主席に直接、人権問題の改善を求めるなど、長年にわたって国内外で問題提起し続けてきた。昭恵夫人もウイグルの惨状に心を痛め、一貫して寄り添う姿勢を示し、SNSなどでウイグル文化に親しむ様子などを発信してきた。 ドルクン氏は、同会議のメンバーらと1日午後、1時間半ほど安倍邸を訪れた。ドルクン氏は「安倍氏は、ウイグル問題に力を尽くしてくれた」と昭恵夫人に謝辞を述べ、「安倍氏の訃報が、ウイグル人にとって日本人と同等か、それ以上の衝撃だった」などとしのんだという。有本氏は「昭恵夫人は、ドルクン氏の弔問を受け、ウイグルの現状を聞いて、『自分も変わらない気持ちをずっと寄せていきたい』と伝えていた。安倍夫妻ほど人道主義に徹することはなかなか難しい。この問題を何とかしなければという責任感や覚悟は、今の政界からは感じられない」と語った。
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