「現代の楽器と大差なし」と判断された貴重な楽器が持つ本当の価値とは

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「現代の楽器と大差なし」と判断された貴重な楽器が持つ本当の価値とは(2014)

テストにあたり、協力するバイオリニストには楽器のブランドなどは一切伝えられておらず、真っ暗な部屋で目隠しをされて視覚からの情報も遮断された状態に置かれます。その状態で、2台のバイオリンを渡されてそれぞれを1分ずつ演奏。これを5回繰り返し、10台の演奏が終わった時点で自分の好みに合ったものを2台選びます。そしてさらに同じことをもう一度繰り返して、最終的には20台のバイオリンから4台のバイオリンを選びました。その際に用いられたのは、研究チームによってチョイスされた現代で最高とされるバイオリンが3台に加え、1740年頃のグァルネリ、1700年と1715年頃のストラディバリウスの合計6台で、「音色」「音の伝達性」「演奏しやすさ」「演奏への反応性」の4点について評価が行われました。このテストの際に求められたものについてナイルズさんは「どのバイオリンが数億円のものかを当てるものではなく、どれがプレイヤーの好みに合うかというものでした」と語り、報道されていたものとは違う狙いがあったことを明らかにしています。

テストの結果、合計で23人のバイオリニストが最も「好ましい」と評価を与えた楽器は古いストラディバリウスではなく、現代のバイオリンの1本だったということでした。さらに、1700年製のストラディバリウスは、最も低い評価が与えられたという結果が明らかになりました。この結果をもとに「ストラディバリウスは現代の楽器と大差ない」という結論が出されたといいますが、ナイルズさんは「このテストでプレイヤーに求められたのは『どのバイオリンがいいと思うか』を評価するものであり、『どれがストラディバリウスか』ではなかった」として、「もしテスト結果を『バイオリニストはどれがストラディバリウスか見抜けなかった』とするのであれば、もっと違う方法のテストを行わなければならなかった」と語ります。

テストの実施には好意的に参加していたナイルズさんは、その結果についても大きく異論は無い様子ですが、「このテストでは本来は重要である『プレイヤーと楽器の長期にわたる関係』について明らかにされていません」と別の視点を投げかけています。 新しい楽器は年月と共に音色が良くなることもある一方、実際に多くのミュージシャンが嘆くように、その音色が失われていくこともあるものです。一方の古いバイオリンにはアンティークとしての価値があり、プレイヤーの演奏に「知恵」を与えることがあるといいます。しかし同様に、必ずしも音色は一定しておらず、日によって表情を変えて時には演奏するのが難しく感じる日もあるものです。「現代のバイオリンが、数億円のストラディバリウスに匹敵することは否定しない」とナイルズさんは語り、実際にこのテストの際にも両者はそれぞれ素晴らしい音色を奏でていたといいます。特に「私は現代のバイオリン製作者をサポートしています」として現代のバイオリンにも高い評価を持っていることを明らかにしながら、同時に古い歴史のある楽器に対する意義を以下のように説明します。

 

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