歩く機能を維持することは、脳の老化を予防する上で非常に重要です。歩行と認知機能に関する研究は国内外でいくつも行われています。その一つで、日頃よく歩く人とそうでない人を比較。歩行時間が長いほど認知機能テストの得点が高いとの結果が出ています。これらは「歩けなくなる↓認知機能低下」を示していますが、「歩くスピードが遅くなる↓認知症の前兆」を示した研究もあります。
米医師会の専門誌JAMAで発表されたのは、65歳以上のアメリカ人と70歳以上のオーストラリア人1万7000人を7年間追跡調査した結果です。1年置きに全体的な認知機能の低下、記憶力、処理速度、発話のなめらかさを測る検査を実施。併せて、3メートルの距離を歩くテストも行われたそうです。 すると、歩く速さが毎年約5%ずつ遅くなり、同時に認知機能の低下も見られたグループでは、認知症の発症率が最も高いとの結果が出ました。歩行速度の低下、もしくは認知機能の低下のどちらかが見られたグループと比べて、両方が低下したグループの方が高リスクだったとのこと。 これよりも前に行われたアメリカ人9000人のデータを分析した研究でも、歩行速度の低下と認知症リスクの関係を示す結果が報告されており、アメリカ・オーストラリアの大規模研究の研究者は「認知症のリスクを判定するのに、歩行の状態を見ることが重要と改めて示された」と指摘しています。2022年の「第3回全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト」で最優秀賞を受賞したのが、一関工業高等専門学校(岩手県一関市)の学生3人が開発した「歩き方で認知症になるかどうかがわかる装置」です。インソール型の足圧センサーを靴に挿入し、加速度センサーを搭載しているスマートフォンを持って歩くだけで認知症リスクを予測できる。軽度認知障害(MCI)の早期発見につながり、健康な状態へ改善を促すことができる。かつ、歩くことで認知症の予防効果が期待できると提案したと、記事で紹介されていました。さて、「歩く」ことについて。年代を問わず、この連載を読まれた方は、ぜひ今日から始めていただきたいですね。新緑が美しい5月は、気持ちよく歩ける季節です。歩くことに慣れてきたなら、これまでよりも歩幅を広めに歩くことを心がけるのはいかがでしょうか
谷口主任研究員は、東京都健康長寿医療センターに在籍していたとき、群馬県と新潟県在住の1000人以上の歩行を測定。歩幅を「広い」「普通」「狭い」に分け、最長4年間、認知機能の低下を調査したところ、最終的に追跡できた666人のうち、歩幅の狭い群で認知機能の低下が最も多く見られたそうです。両手を大きく振って、リズミカルに大股で歩いてくださいね。
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