歴史の授業で習わなかった話である。脚本を担当する三谷幸喜さんの創作ではない。その史実は吾妻鏡（鎌倉時代の歴史書）に記されている。自民党派閥・宏池会（岸田派）の事務局長を長く務めた木村貢氏（２０１７年死去）は、池田勇人氏、大平正芳氏ら４人の歴代首相に仕えた。戦後政治の裏側を知る人物だった。「この選挙では投票が２回ある。１回目の投票では決まらず、決選投票になり、そこで池田さんに決まる。得票差は１１０票前後になると思う」政治家自身も占うことがあったらしい。党内第４派閥の 領袖 に過ぎなかった中曽根康弘氏がある日、旧内務省の先輩である後藤田正晴氏にこう切り出した。その「予言」から間を置かず、鈴木善幸首相が突然退陣を表明。中曽根内閣が誕生し（１９８２年）、中曽根首相は官房長官に後藤田氏を起用した。
正解は爺さん、おっさんの世界だった。隔世の感がする。
当たり前のはなし
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