本作は、今なおシリーズ作品が出続けている野球ゲーム「パワプロ」シリーズの記念すべき第1弾にあたる。その名のとおり、試合中は「アベロク」こと安部憲幸アナウンサーのバリエーション豊かな“実況”と、ウグイス嬢による選手紹介などのボイスが流れるのが大きな特徴で、NPBの全12球団、選手、スタジアムもすべて実名で登場する。IBM BIS(現:NPB BIS)のプロ野球公式記録に基づいたデータが盛り込まれ、当時はまだ珍しかったバッティングとピッチングの3D化も実現し、多くのプレイヤーを大いに驚かせた。
ピッチングの際は、ピッチャーごとに球速、球種および変化球の曲がり具合などがまったく異なるので、それぞれの特徴を把握しつつ、相手バッターをいかに抑えるのか、配球を考えながら試合を組み立てるのが実に面白い。サイドスローやアンダースロー、さらには野茂英雄(近鉄)の代名詞、トルネード投法のフォームも再現しており、ランナーが出ると全員セットポジションにちゃんと変わる。猪俣隆(阪神)のナックルをはじめ、今中慎二(中日)のスローカーブ、佐藤義則(オリックス)のSFF、伊藤智仁(ヤクルト)の高速スライダーなど、ごく一部のピッチャーしか使えない、独特の軌道を描く変化球を自由自在に投げられるのもたまらなく面白かった。
また本作では、ホームベース上でのクロスプレイ時に、一部の選手はキャッチャーに体当たりを放ち、(攻撃側から見れば)成功すると相手キャッチャーの落球を誘い得点を奪うことも可能。これを利用して、たとえ完全にアウトのタイミングでも、ビハインドの場面ではイチかバチかの勝負を賭けるといった楽しみ方もできるアイデアも秀逸だった。 ほかにも、当時までほとんどの野球ゲームが導入していなかったであろう、パスボールやインフィールドフライなどのルールを実装したり、ランナーを任意の位置でストップさせる操作を取り入れたことで、ハーフウェーで打球の行方を確認できたりするなど、ありとあらゆる面でリアルさ、あるいは野球らしさが体感できたのも実に見事だった。本作はプレイボールからゲームセットまで、状況に応じてさまざまな実況ボイスが流れる。それだけでも当時としてはすごいことだったが、きわどい判定だった場合は「アウトォ!」「セェーフ!」と口調がより強くなったり、野手がダイビングやジャンプでフライ、またはライナーをキャッチすると「取った、ナイスプレイ!」とプレイヤーを褒めたりするなど、TPOに応じたボイスを流す演出も本当に素晴らしかった。
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