熊本地震で甚大な被害を受けた熊本城の飯田丸五階櫓(やぐら)の石垣の積み直しがほぼ完了した。22日、熊本城文化財修復検討委員会の委員らが復活した石垣を視察した。地震では石垣が崩れ落ち、角の一列の石だけで建物を支えた姿が「奇跡の一本石垣」と呼ばれた。
修復では、地震前の状態にできるだけ戻すことをめざした。落ちた石材の元あった場所を探り、割れてしまってどうしても使えない場合は、同じような形に新しく石を削りだした。およそ1年かけて、表面にある「築石(つきいし)」だけで約1700石を積み直した。 熊本城総合事務所の岩佐康弘副所長によると、工期は元々来年2月までとしていたが、作業が順調に進んだという。「一つの節目として、関わってきた人と喜びを共有できた。引き続き、復旧に向け少しずつできあがっていく姿を見ていただきたい」。石垣の上に建つやぐらの工事は来年度に始まる予定だ。(杉浦奈実)
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