奈良市の平城京跡から、天皇が皇位継承の際に行う大嘗祭(だいじょうさい)の「大嘗」と記された木簡が初めて出土し、奈良文化財研究所が19日発表した。聖武天皇(在位724~749年)が即位した際に地方から運ばれる物資に付けられた荷札と推測される。ほかにも関連する可能性が高い木簡が多数見つかり、当時の大嘗祭の実態に迫る重要な資料となりそうだ。出土地は奈良時代の平城京「左京三条一坊二坪」にあたり、平城宮の正門だった朱雀(すざく)門の南東約200メートルに位置する。大型の土坑から、廃棄された千点以上の木簡が見つかった。
渡辺晃宏・奈良大教授(古代史)は「木簡は大嘗祭を支えた裏方に関わり、物資がどこから集められたのかなど準備の実態が分かる資料となるだろう。聖武天皇の大嘗祭は平城京の節目にも当たり、全容解明が期待される」と話している。平城京跡(奈良市)から出土した「大嘗」の記載を含む木簡群には、聖武天皇の大嘗祭に用いたとみられるさまざまな物資名などが記されていた。出土した場所は、大嘗祭が行われたとされる宮内とは別の場所で、この周辺に物資が集められ準備が行われた可能性がある。天皇が神に国の安泰を願った一世一度の秘儀がいかに支えられたかを知る上で全容解明が待たれる。馬場基(はじめ)・奈良文化財研究所史料研究室長はそう発見の感動を口にする。
過去の発掘調査では、平城宮跡の東側にある「東区朝堂院朝庭」で、聖武天皇を含む5時期分の大嘗宮とみられる遺構が確認された。大嘗宮は、大嘗祭で天皇が神事を行うために新たに造られる建物。ここで天皇が収穫に感謝するとともに国家・国民の安寧を願い、新米や酒を供えて自らも食す厳粛な祭儀を行ったとみられる。木簡には米や鮎(あゆ)、炭、苫(とま)(むしろ)といった物資名や備中国(岡山県西部)などの地名が記され、裏方作業の一端が浮かび上がる。ただ、続日本紀に記述があるのは「備前」で、関連は不明だ。
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