現地4月25日、カタール・ドーハで開催中のパリ五輪予選を兼ねたU-23アジアカップは準々決勝を行ない、大岩剛監督率いるU-23日本代表が開催国カタールと対戦。辛うじて4対2で逆転勝利を飾り、ベスト4に駒を進めた。開始2分に山田楓喜の鮮烈ミドルで幸先良く先制した日本だが、24分に追いつかれる一進一退の展開。試合の分岐点となったのは41分だ。ロングボールに呼応してゴール前に走り込んだ細谷真大に対し、飛び出した相手GKユセフ・アブドラがヘッドでボールをクリアする。その際にアブドラの足が細田の腹部をキック。これがVARの結果、危険なファウルとジャッジされ一発退場となったのだ。
日本は49分に10人となった相手から逆転弾を許すも、慌てずに攻め立てて67分にCKから木村誠二のヘッドで同点とする。試合は2−2のまま延長戦に突入。カタールの運動量がガクンと落ち、日本は101分に細谷真大が勝ち越し点を蹴り込むと、112分には内野航太郎がダメ押し弾を決めてようやく趨勢を定めた。ドーハの死闘を興味深くレポートしたのが韓国メディア『STNスポーツ』だ。やはり日本が数的優位に立った退場劇をターニングポイントと捉え、「日本はカンフーキックに救われた」と強調。「1−1となった時点で試合の流れはカタールに傾いていたが、日本は対戦相手のラフプレーの恩恵を受けた。GKは細谷に対して明らかにキックを見舞っており、疑いのない判定だ」と論じ、「日本はその後逆転されたがきっちり追いついて突き放した。開催国が相手でプレッシャーもかかっていたはずだが、ホームの雰囲気が圧力に欠けていた点も日本には有利に働いただろう」と続けた。
16か国が参加した今大会は、上位3チームにパリ五輪の出場権が与えられる。日本は現地29日にイラクvsベトナム戦の勝者と準決勝を戦い、勝てば本大会行きが確定。負ければ3位決定戦に回り、そこでも敗れれば、アフリカ予選4位であるギニアとの大陸間プレーオフに臨む。
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