ウォルマート、インドで衣料通販サイト統合
米小売り最大手のウォルマートがインドのネット通販事業で、2億9000万ドル(約300億円)の減損を計上した。減損はインドのネット通販子会社フリップカート傘下の衣料ネット通販ジャボンを巡って生じた。ウォルマートはジャボンのブランドを廃止して、同じ傘下の衣料ネット通販ミントラに統一することを決めた。
2019年8~10月期決算はウォルマートの連結売上高は前年同期に比べ2.5%増加し1280億ドルに上った。しかし営業利益は5.4%減って47億ドルになった。国際事業の売上高は1.3%増の292億ドルだった。
ウォルマートは18年8月、フリップカート株の77%を160億ドルで取得した。そのフリップカートは、傘下にジャボン、ミントラという衣料ネット通販2社と、電子商取引(EC)の決済システムを手がけるPhonePeの3事業を抱える。現地紙の報道では、ジャボンは16年に7000万ドルで買収したが、うまくいっていなかったため、ミントラと一部の部門を統合して、コスト削減に動いていた。
フリップカート本体とミントラの事業はいまのところ順調で、ダグ・マクミロン最高経営責任者(CEO)は「成長の機会が豊富だ」としてインド市場に強い期待を示した。先日の大規模セールスは売上高が前年に比べ75%近く増えた。消費者も、出店側も、地方都市に広がったのが、拡大につながった。
PhonePeは毎月300万人以上の顧客を新たにつかみ、5500万人の顧客が利用している。
・「ディールストリートアジア」(英文)のサイトはこちら(https://www.dealstreetasia.com/)