マリリンは改めて自分のプロフィールを伝えます。ここの会話で質問を「誤解」させたことにより、「登場人物が名前とプロフィールを視聴者に伝える」というプロセスを自然な場面として描いているのです。このように、「misunderstanding」は説明ゼリフをより自然に感じさせるためのテクニックとして巧みに使われます。
その後もマークの思考は超特急で走り続けエリカの質問は無視されます。エリカは理解することを一度諦めて、マークの考えの中にあると知っていた「final club」の話題でようやく会話が一致します。この一連の会話では、マークが試験で満点を取るくらい優秀であること、「final club」に入りたがっていること、周りから抜きん出た存在になりたいこと、そしてエリカが誠実で忍耐強いことなどを自然な形で視聴者に説明しています。 仲間として良好な関係の描写から仲たがいしてしまったシーンにジャンプすることで、それぞれのシーンの意味合いを強調させています。エドゥアルドの「もはや、親友ではない」というセリフは、この構造の中ではマークとの過去の友情を強めるとともに、現在の焦燥も色濃く描き出しているのです。
「ソーシャル・ネットワーク」の素晴らしい点として最後に触れているのが、「collaboration」の重要性です。ソーキンの作品は多くが高い評価を受けているものの、あまり評価されていない作品もあります。その例のひとつが、短い会話の中でいくつものカットが用いられる画面表現です。会話している2人が異なる思考の列車に乗って走り出していることを、スピーディーな画面転換により表現。会話がかみ合っていないことを視覚的にも理解できます。
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