米鉱工業生産、6月は製造業が2カ月連続プラス

米鉱工業生産、6月は製造業が2カ月連続プラス
7月16日、米連邦準備理事会が発表した6月の鉱工業生産指数は製造業部門が0.4%上昇し、2カ月連続で伸びた。アイオワ州マーシャルタウンで昨年7月撮影(2019年 ロイター/TIM AEPPEL)
[ワシントン 16日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が16日発表した6月の鉱工業生産指数は製造業部門が0.4%上昇し、2カ月連続で伸びた。2018年12月以来の大幅な伸びで、市場予想の0.2%上昇を上回った。
5月は0.2%上昇と、今年初めてプラスに転じていた。それまでは低下や横ばいの状態が続いていた。
この統計を受け、世界経済の減速に直面する米製造業への懸念が和らぐ可能性がある。
月間ベースでは上昇したものの、第2・四半期全体では2.2%低下し、16年第2・四半期以来の大幅な落ち込みだった。
6月は自動車・同部品が2.9%上昇し、全体水準を押し上げた。自動車・同部品を除く製造業指数は0.2%上昇にとどまった。非金属鉱産物は1.1%上昇した。機械と電気機器・家電はともに1.0%低下した。
電力・ガスと鉱業部門を含む全体の鉱工業生産指数は前月から横ばいだった。第2・四半期は1.2%低下し、2四半期連続でマイナスとなった。鉱業部門は6月に0.2%上昇。一方、電力・ガスは3.6%低下した。比較的温和な気候を受け冷房の需要が減った。
企業がどれだけ十分に設備を稼動しているかを示す設備稼働率は製造業部門が75.9%と、5月の75.6%から上昇した。全体の設備稼働率は77.9%と、前月の78.1%から低下。1972─2018年の平均を1.9%下回っている。FRBは、経済に内在する需給の緩みを見るために設備稼働率に注目している。

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