エコノミストらは1月調査で2021年の米国内総生産（GDP）成長率予想を引き上げ、新型コロナ予防ワクチンの接種や、政府による個人・企業向け追加救済策の導入を巡る観測を背景に、景気見通しに明るさが増したと指摘した。前年10-12月期に比べた最新の2021年成長率予想は、先月調査で予想された3.7％から大幅に改善した。今月の調査に参加したエコノミストは、米国のワクチン接種の取り組みが経済にプラスになるとの見方でほぼ一致した。エコノミストの約3分の2は、新型コロナワクチンが今年の成長を大幅に押し上げるとし、3分の1強はワクチンによって成長が緩やかに改善すると予想している。労働市場もワクチンの恩恵を受けるとみられている。エコノミストの約44％は、予防接種の実施が今年の労働市場の見通しをやや押し上げると回答。雇用を大幅に押し上げるとの回答も49％に上った。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校アンダーソン経営大学院のシニアエコノミスト、レオ・フェラー氏は「集団予防接種後の2021年後半には経済活動と雇用が急増するとみている。特にサービス業の力強い回復が予想される」と述べた。1-3月期のGDP成長率予想は平均で年率2.2％と、2020年10-12月期の予想成長率4.3％から減速するとみられている。ただ、4-6月期は年率4.9％へ、7-9月期は5.2％へそれぞれ跳ね上がると予想されている。 エコノミストの約92％は、バイデン新政権による増税について、「ある程度」あるいは「極めて」可能性が高いとした。ただ、複数のエコノミストは、当面は新型コロナ対策が優先されるため、増税案の成立は2022年以降になるとの見方を示した。Copyright ©2020 Dow Jones & Company, Inc. All Rights Reserved. 87990cbe856818d5eddac44c7b1cdeb8
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