20歳の宮本和知、後の歴史的大打者と向き合った「カーブ」5球 - 野球の国から - 野球コラム : 日刊スポーツ

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【コラム】20歳の宮本和知、後の歴史的大打者と向き合った「カーブ」5球 野球の国から Olympics tokyo2020 東京オリンピック 宮本和知 マグワイア

20歳の宮本和知、後の歴史的大打者と向き合った「カーブ」5球オリンピック(五輪)だからこそ、交差する運命がある。数々のひのき舞台で交わってきた「五輪の十字路」を紹介する。巨人宮本和知投手チーフコーチ(57)は弱冠20歳でロサンゼルス五輪の決勝米国戦のマウンドを踏んだ。リリーフで対峙(たいじ)したのは、後の「歴史的大打者」だった。開催国・米国代表の逆転を期待する大歓声とウエーブが起こるドジャースタジアムのマウンドへ、日本代表の20歳の左腕が小走りで駆けだした。84年8月7日、ロサンゼルス五輪決勝。宮本は3-1の7回1死二塁、3番クラークのカウント2-2から、先発伊東昭光(現ヤクルト編成部長)の後を任された。金メダルまであとアウト8つ、1発を浴びれば同点、しかも勝負の途中。異例ともいえる局面で、なぜ登板したかは記憶にない。ただ当時の映像が画面に映し出されると「映像は見たことがない」と漏らし、いつもの温和な笑顔をしまい込んだ。「肘が痛かった。注射を打ちながらやったんだよ」「ウエーブが起きてね」。37年前の記憶と風景がよみがえってきた。クラークをカーブ1球で二ゴロに仕留め、2死二塁。「これから

宮本は一番の武器だった「カーブ」一本で勝負を挑んだ。初球から2球連続、外角高めに抜ける。3球目からは2球連続でストライクゾーンに大きく曲げた。マグワイアは手を出さず、カウントは2-2。「一番良いカーブだった」と自賛した5球目を、軽やかなスイングで一、二塁間を破られた。「当時は日本人の真っすぐは通用しないという感覚だったので、変化球でかわすことが我々にできることかなと思った。カーブで日本代表に選ばれたと思うのでカーブですべて勝負するんだなという気持ちでいましたね」。その後2四球で降板したが、日本は逃げ切って世界一に立った。マグワイアとは同学年だが、この時は存在を知らなかった。後に世界を魅了する強打者と重なった時は驚いた。「カージナルスにいってあんなにマッチョになっちゃって。この時、本当にガリガリだったんだよね。この選手だったんだ、って感じです。『おお~!おれが育てたんだ』って…そんなことないけど(笑)。逆に『本塁打を打たれておけば良かったな』ぐらいの打者になった。それぐらいかなあ、イメージは」と悔しさをジョークで隠して振り返り、笑い飛ばした。たった5球、されど5球。後の歴史的大打者と向き

技術的な部分はもちろんだが、実は最も影響を受けたのは「野球観」だった。「五輪で頂点を取ったというのは僕の後ろ盾になっていますし、今でも『野球人宮本』にとって一番の柱になっていますよね」【浜本卓也】(敬称略=つづく) ◆宮本和知(みやもと・かずとも)1964年(昭39)2月13日、山口県生まれ。下関工から川崎製鉄水島を経て84年ドラフト3位で巨人入団。97年に現役引退。通算成績は287試合で66勝62敗4セーブ、防御率3・60。19年から巨人にコーチとして復帰し、現在は投手チーフコーチ。

 

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