量子コンピュータの攻撃に備えるための4つの暗号化アルゴリズムをアメリカ国立標準技術研究所が採択

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既存の強固なセキュリティを突破する可能性がある量子コンピュータの登場に備え、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が4つの暗号化アルゴリズムを採択し、安全性を強化したアルゴリズム「ポスト量子暗号」として標準化に向けて調整を図っていくことを明らかにしました。

量子コンピュータの登場によるセキュリティ上の懸念は対処が急がれる問題ではないものの、将来的に既存のシステムの脅威となりかねません。そのため、NISTを始めとする政府機関は2016年から、量子コンピュータからの攻撃に耐えうる暗号化のアルゴリズムを広く募集し、検証を行った上で標準化するプロジェクトを推し進めてきました。

当初82種のアルゴリズムが集ったものの、検証が第1、第2、第3ラウンドと進められる過程で74種が脱落し、最終的に8種が残りました。このうち4種は標準化に向けて調整が進められ、残り4種は来る第4ラウンドに向けた開発チームによる微調整が求められています。 標準化に向けて調整が進められる4種のうち、1つは公開鍵暗号方式を用いた「CRYSTALS-KYBER」で、これは以前から暗号化アルゴリズムの最も有力な候補と見なされていたものです。「CRYSTALS-KYBER」が採択されたのは暗号化キー交換にかかる簡便さとその速度が重視されてのことです。残りの3つはデジタル署名を用いたもので、「CRYSTALS-Dilithium」「FALCON」「SPHINCS+」という名前で知られています。それぞれ得意とする機能が異なり、特に「SPHINCS+」は他3つと比較して速度などに難点があるものの、唯一ハッシュ関数を用いるものであることなどから、採用が決まったとのこと。

NISTはこのうち、「CRYSTALS-KYBER」と「CRYSTALS-Dilithium」を強力なセキュリティと優れたパフォーマンスを理由に「推奨」と位置付け、他の2種とともに約2年かけてポスト量子暗号の一部に組み込んでいくとしています。NISTはセキュリティ専門家に移行の準備を開始することを強く推奨していますが、「規格が確定する前にアルゴリズムが若干変更される可能性があるため、まだシステムに組み込むことはしないでください」と注意しています。

 

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