たとえば、クッキーを食べた直後に体がインスリンを放出し、脂質生成を促進することは体にとって必要なことですが、クッキーを食べてから数時間が経過しても脂質生成が継続していると、過剰な脂肪が蓄積してしまいます。これを防ぐために、食事から数時間がたって絶食モードに移行すると腸がFGF15/FGF19を放出し、脂質生成を抑えるという仕組みになっているとのこと。Kemper教授は、「この腸ホルモンは実際にインスリン活動のブレーカーとして機能し、肝臓における脂質生成を特異的に阻害して厳密に調整します」とコメントしました。
さらに研究チームは、肥満のマウスおよび非アルコール性脂肪性肝疾患の人間を対象にした実験を行い、FGF15/FGF19のはたらきを調べました。すると、肥満のマウスや非アルコール性脂肪性肝疾患の患者ではFGF15/FGF19により活性化されるSHPの働きが不十分であり、遺伝子発現の抑制がうまくいかないことが判明したそうです。 「脂質生成をオフにするメカニズムを明らかにした今回の研究により、肥満や非アルコール性脂肪性肝疾患、その他の代謝障害についての理解が深まります。また、肥満がリスク要因となる糖尿病や特定のがんなどの疾患についても、今回の研究が影響を及ぼす可能性があります」とKemper教授は述べ、このメカニズムを標的とした治療法の開発につながる可能性を示唆しました。
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