早熟な才能がせめぎ合う日本柔道界にあって、高校3年まで無名だった。柔道女子70キロ級で金メダルをもぎ取った新井千鶴(27)。「自分が1番になるんだという思いで積み上げてきた」。初出場の大舞台で頂点に立った瞬間、まぶしい笑顔を咲かせた。「日の丸をつけて、世界で戦いたいです」
高校2年の秋。進路を尋ねた柔道部の柏又洋邦(かしまた・ひろくに)監督(54)に、はっきり答えた。全国大会の経験すらなかった。真に受けなかった柏又さんが数日後に再び問うと、むっとした。「この前、言いましたよね」小学1年で柔道を始めた。埼玉県寄居町の男衾(おぶすま)柔道クラブ。「一緒にやるか」。3つ上の兄にくっついて道場を訪れた少女に、笠原則夫代表(60)がこう尋ねると、ためらいもしなかった。「やる!」高2の暮れ、63キロ級から70キロ級へ転向した。硬派な性格ゆえに「別の階級に逃げたくない」と渋ったが、腹を決めると食事を徹底的に改め、太りづらい体質を克服して体をつくった。この日、初めて挑んだ五輪の舞台でも、インターハイの時と同様、一気に頂点へ駆けあがった。「全ての人に感謝したい」と語った教え子に、自宅で応援した笠原さんは「こっちが感謝だよ」と目を潤ませた。遅咲きの花だった。しかし、まばゆいばかりに咲き乱れた。(根本和哉)
🥉タイマゾワちゃんのケガが早く治りますように🙏🥺
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