<70~80年代の日本を駆け抜けた日本の女性作家の短編集が世界へ>版元はバーソ・ブックスで、刊行予定は2021年4月。翌年には第2弾『ラブ<デス』が続く。英訳を担当するのは山崎ナオコーラの翻訳者ポリー・バートンや、古川日出男や川上未映子を手掛けるデービッド・ボイドらだ。『ぜったい退屈』に収められた7つの物語はいずれも70~80代に書かれたものだが、ジェンダーの悩みやテクノロジー依存といった現代のSF小説に通じるテーマを扱っている。その作品世界はダークでパンク、ファンタジーでありながら、男と女の、そして社会の底辺の苛酷な現実に深く根差している。例えば「女と女の世の中」は、題名どおり女ばかりのユートピアに「特殊居住区」という名のゲットー出身の少年が紛れ込み、秩序を破壊する物語。表題作の「ぜったい退屈」は労働が機械化され、若者たちが不満をくすぶらせる東京が舞台だ。
日本でもメジャーとは言えない鈴木の存在にマコートが気付いたのは、ある友人のおかげだ。「大学院で論文を書いていた友人が、たまたま彼女の作品を送ってきた。それで翻訳者に読んでもらったら『言葉遊びはガートルード・スタインを思わせる』という評価が返ってきて、こいつはいけるぞと思った」 鈴木いづみは1949年に生まれ、女優やモデルをしていた。若松孝二監督のピンク映画や寺山修司の作品に出演して注目されてアングラ文化のヒロインとなり、ジャズミュージシャンの阿部薫と結婚して一女をもうけるも、離婚。70年に作家としてデビューしたが、SF的な作風を確立したのは薬物の過剰摂取で阿部が死去してからのことだ。2人の壮絶な生きざまは若松監督の映画『エンドレス・ワルツ』にも描かれている。1986年、自死。36歳だった。
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