見通せる将来においては、前者の議論が優勢になるだろう。国際通貨基金(IMF)が定期的に発表している「世界経済見通し」では、2023年について、ドイツは主要7カ国(G7)で唯一景気後退入りがメインシナリオとされている。例えば、実質GDP成長率に関し、パンデミック直前の10年間(2010~2019年)の平均と、今後3年間(2023~25年)の「世界経済見通し」の平均を比較してみると、前者で最も高い成長を実現したのがドイツ、そして後者で最も低成長が予想されているのもドイツだ。「凋落」という表現はあながち間違いでもあるまい【図表5】。出所:Datastream資料およびIMF「世界経済見通し(2023年4月版)」より筆者作成
ロシアからの資源調達も、中国への輸出も、残念ながら近い将来に元の姿に戻る展開は期待薄と思われる。ドイツとしては、高い資源価格を前提に、中国以外の新たな市場を開拓して自国製品を売り込まなければならない状況が当面続くだろう。もちろん、ドイツも指を加えて推移を見守っているわけではなく、対応策を打ち始めている。 EUはロシア産天然ガスの代替供給源としてアメリカ、カタールに狙いを定めており、ドイツも2022年5月にカタールとのエネルギー協力に関するパートナーシップ協定に合意し、液化天然ガス(LNG)取引を発展させようとしている。 だが、話はそう簡単でもない。天然ガスの脱ロシア化を実現するのは2024年4月まで時間を要するとされており、しかも、そもそもロシアからパイプライン経由で調達していた天然ガスは安価だったから、ロシア以外からのLNG輸入に切り替えてもその問題は残る。
端的に言えば、他の国・地域から「数量」を調達できても、「価格」を正常化することとイコールではない。現在は過渡期とは言え、資源調達環境が「どこまで戻るのか」という点については、不透明感が相当色濃いと言わざるを得ない。最後の原発3基が停止する直前、4月中旬に実施されたドイツの世論調査では、52%が原発停止は「間違っている」と回答し、賛成意見は37%にとどまった(
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
ソース: nikkansports - 🏆 18. / 63 続きを読む »
ソース: goonewsedit - 🏆 40. / 63 続きを読む »
ソース: TrafficNewsJp - 🏆 5. / 68 続きを読む »
ソース: gamespark - 🏆 42. / 63 続きを読む »