オクラホマ州生まれのピケンズ氏は大学卒業後に石油会社に入り、約3年後に独立。2500ドルを借り入れ、投資家二人とともに石油・ガス会社を創業した。テキサス州歴史協会の資料によると、メサ・ペトロリアムと呼ばれるこの会社は一時期、独立系石油会社として世界最大手の一角にまで上りつめた。80年代後半には自動車部品メーカーの小糸製作所の買収に乗り出し、株式の20.2%を買い占め、トヨタ自動車を保有率で約1%上回る筆頭株主となった。日本ではまだ馴染みがなかった企業の「乗っ取り」を巡り、小糸の経営陣や株主と約2年間攻防を繰り広げたが、その後、同社株を手放した。
ピケンズ氏はエネルギー会社やヘッジファンドの経営だけでなく、晩年には風力発電にも注力した。今から約1年半前にエネルギー業界に特化したヘッジファンドBPキャピタルを閉鎖した際、ピケンズ氏は自身のサイトに「石油取引は私にとって、かつてのように魅力的なものではなくなった」とし、「健康面と財務面の両方でこの1年は良いものではなかった」と記していた。
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