社会「カエる」こと目指す、ラジオ「ケロケロ見聞録」…パーソナリティーも企画も大学生 : 社会 : ニュース

2021/04/19 7:45:00

社会「カエる」こと目指す、ラジオ「ケロケロ見聞録」…パーソナリティーも企画も大学生 #社会

福岡市, 福岡

社会「カエる」こと目指す、ラジオ「ケロケロ見聞録」…パーソナリティーも企画も大学生 社会

福岡市 のラジオ局「ラブエフエム国際放送( LOVE FM )」で、4月から 九州大 共創学部 の学生による番組が始まった。パーソナリティーだけでなく、企画立案も担う。新型 コロナ ウイルスでオンライン授業が中心となり、人と接する機会

が限られた時期を過ごした学生たちは、「ラジオで社会とつながりたい」との思いを抱きながらマイクに向かっている。(大久保和哉) 18日、福岡市・天神のスタジオで行われた収録で、学生たちが約90分にわたり「まちづくり」について意見を交わした。「福岡に愛着を持つ人(の存在)が大事」「人口が減る中で経済を回す仕組みをつくる必要がある」。別に収録した有識者のインタビューと合わせ、5月2日に放送される。4年の清原透子さん(21)は「考えを整理して的確に伝えるのは難しいですね」と語った。 番組が始まったきっかけは昨年夏、同局の番組審議委員を務める共創学部准教授の姜益俊(カンイツジュン)さん(48)の提案だった。コロナ禍で非対面・非接触を強いられ、孤立感を抱える学生を気にかけていた姜さんは、「ラジオなら相手との密を気にする必要はない。自分の考えが広く発信でき、リスナーと双方向のコミュニケーションも体験できる」と考えた。 その頃、同局も若者による番組制作を模索していた。姜さんが学部生に声をかけたところ、4人が手を挙げた。 このうちの1人で4年の美間坂さきさん(21)は昨年、英国留学を断念。対面授業の取りやめで大学に通うことが少なくなり、塾講師のアルバイトも中断した。部屋に閉じこもる日が続き、「ストレスが大きかった。誰かと話したい、つながりたいという思いが強くなった」と振り返る。 そんな中で聞いたのが、ラジオ番組の企画だった。社会課題の解決にあたる人材を育成するという共創学部の1期生でもあり、「いろんな人と意見を交わし、考える場をつくりたい」との思いが募った。 昨秋から清原さんらと毎週のようにオンライン会議を開き、番組内容を考えたり、いろんなパーソナリティーのトークスキルを学んだりした。同じ学部の友人たちにも参加を呼びかけると、さらに8人ほどが加わった。 初回放送の4日は「共創」がテーマ。番組のSNSには「同世代なのに、いろんな意見を持っていてすごい」「自分も『共創』について考えてみた」といった反響が寄せられた。こうした意見を基に、SNSでリスナーとやり取りしていく予定だ。美間坂さんは「テーマについて考え、リスナーも交えて議論することで、社会が変わるきっかけになるような番組にしたい」と意気込む。 番組名は「ケロケロ見聞録」。学生たちが、社会を「カエる」ことを目指すという意味が込められている。同局のコンテンツ部長、宮原康介さん(42)は「学生の新鮮な発想に私たちも刺激を受けている。コロナ禍でいろんな悩みを抱えていたと思うので、そうした体験も番組づくりに生かしてほしい」と話している。 番組は毎月第1日曜の午後10~11時に放送中。 新型コロナウイルスの影響で不要不急の外出自粛が求められる中、ラジオの存在感が増している。 日本トレンドリサーチが昨年10月、インターネットで1200人を対象に行ったアンケートでは、ラジオを聴くことについて「よくある」「時々ある」と回答した人は計50・9%だった。コロナ禍前よりラジオを聴く時間が増えた人は14・0%に上った。 昨春には、スマートフォンなどでラジオが聴けるサービス「radiko(ラジコ)」の利用者が、過去最高の月間900万人に達している。 ラジオに詳しい中京大の加藤晴明(はるひろ)教授(メディア社会学)は、「パーソナリティーが自分に語りかけてくるラジオは『疑似親密性』が特徴。コロナ禍の中で対面による接触が限られた結果、ラジオを通した『触れ合い』を求める人が増えたのではないか」としている。 .半分以下にとどまり、感染拡大に伴う自粛生活の中でも、ストレスを感じにくい生活を送っていることなどが要因とみられる。(安恒勇気) 調査は、一般社団法人「ストレスオフ・アライアンス」などが実施。2016年から始まり、これまでは公表は女性のみだったが、今年は初めて男性も対象にした。7月下旬に、全国の男女各5万人(20~69歳)にインターネットを通じて行い、厚生労働省のストレスチェック制度に基づく設問の回答に、人口比率による調整を加えるなどして「ストレスオフ指数」を算出した。 女性についてみると、鳥取の同指数は56・2で、2位の滋賀よりも4ポイント高かった。鳥取は「低ストレス者」の割合が9・4%で、全国平均よりも3・1ポイント高く、「高ストレス者」は1ポイント低かったほか、新型コロナについて首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の女性の15・6%が「不安がほとんどいつも」と答えたのに対し、鳥取では7・5%だった。 自粛生活に対する不満の少なさは、鳥取は「現在の健康状態」(全国1位)、「プライベートの満足度」(4位)、「人とのつながり方(リアルな人間関係)」(同)で上位に入った。リラックス方法として「同性の友人と食事」を挙げる人も全国平均より多かった。 同法人では、自粛期間には運動やコミュニケーションの不足を感じる人が多かった中で、「鳥取の女性は体調をしっかり維持でき、友人との食事も徐々に再開できていることが、リラックスにつながっているのでは」と分析している。 一方、男性のランキングは青森が同指数32・6で1位。鳥取はマイナス20・4で41位で、県女性活躍推進課は「男女差の原因はよく分からないが、鳥取の男性は、女性ほどコミュニケーションの取り方がうまくないかもしれない。これから分析を進めていきたい」としている。.ビルの4階で人質と立てこもった男の表情は、よく見えなかった。だが、辺りにはガソリンのにおいが充満している。男が本気であることは伝わってきた。 「なあ、ひょっとしたら爆発するかもしれんよ、こんな狭いところでガソリンまいたら」「よく考えてごらん」 2003年9月16日、名古屋市内の現場に駆けつけた愛知県警捜査1課特殊犯罪捜査室の小西靖之さん(62)=当時45歳=は、必死の説得を試みていた。引火すれば大惨事だ。絶対に投降させなければならない事件だった。 扉の向こうがオレンジ色に光った。中をのぞくと、仁王立ちになった男の両手には発煙筒が握られていた。 「火つけたのか。火がついた、火!火!」。大声で叫んだ後、小西さんは意識を失った。ビルは真っ赤な炎を上げて、爆発した。 (中部支社 藤井有紗) 3連休明けの、よく晴れた秋の日だった。2003年9月16日、午前10時すぎ。愛知県警捜査1課の小西靖之さん(62)=当時45歳=は、連休中の事件事故をまとめて上司に報告し、県警本部7階の特殊犯罪捜査室(SIT)の自席で一息ついた。 すると、内線電話が鳴った。「強盗が入ったかもしれん」 現場は、名古屋市東区のビル4階にある宅配業者の名古屋支店。包丁を持った男が室内にガソリンをまき、人質と立てこもっているという。 「ガソリンか。まずいな」。緊迫した気持ちを抱えつつ、小西さんは現場に急行した。 愛知県は、なぜか人質立てこもり事件が多い。警察庁によると、平成以降、愛知は東京に次いで多い20件も発生している。 そんな愛知で、小西さんは犯人との交渉役を任されることが多かった。捜査1課の中でも、殺人事件などを扱う「強行班」の出身。凶悪犯と最前線で対峙(たいじ)してきた経験が買われたのかもしれない。 たとえば、1996年にファミリーレストランで起きた事件。従業員をトイレに連れ込んで立てこもった男を小西さんが説得して投降させた。2002年に喫茶店員が人質に取られた事件では、小西さんが上着を脱ぎ、Tシャツ一枚で「何も持っていないぞ」と犯人に呼びかけ、その後すかさず突入班が制圧した。 そんな功績が積み重なって、「説得といえば小西、という空気ができた」と、ある県警OBは言う。 午前10時40分。現場のビルに着いた小西さんは、扉越しに説得を始めた。 「他の者は下げさせる(後退させる)で、俺と話し合おうよ」「火を付けちゃうと、あなたも火だるまになっちゃうの」 男は出入り口にガソリン入りのポリ容器を積み上げ、警察はすぐに突入できない。わずかに開いた扉の隙間から、数メートル先で弓矢銃を構える男の姿が見えた。辺りには揮発したガソリンが充満し、静電気の火花でも引火するかもしれない。小西さんは大声で呼びかけ続けた。 男の要求通り委託料を振り込んだのに、一向に投降する気配がない。現場のすぐ下、3階に設置した捜査本部では、県警の刑事部長以下約60人の捜査員らが、無線から聞こえる小西さんの説得に望みをかけていた。 交渉を始めて2時間半がたった。午後1時すぎ、男は人質8人のうち支店長を除く7人を解放した。あと一息。突入班と間合いを計りながら、小西さんがさらに言葉をかけようとしたその時、男はガソリンに火を付けた。 轟音(ごうおん)とともに窓ガラスが砕け散り、悲鳴が響き渡った。犯人の男と人質の支店長、そして突入に備え待機していた機動捜査隊の村瀬達哉さん=当時31歳=が命を落とした。小西さんも吹き飛ばされ、意識不明のまま病院に運ばれた。 名古屋市出身で、野球少年だった小西さんは高校卒業後、体を動かす仕事がしたいと警察官になった。「学歴に関係なく、努力次第で上にいける」のも魅力だった。 捜査1課を志望したのは、人の生死に向き合いたいと考えたからだ。かつて一緒に仕事をした岡部栄徳さん(62)は「駆け出しの頃、仕事が終わって皆が解散した後に現場近くを通りかかると、必ず小西君がいた。彼は根っからの刑事だった」と言う。 事件から約1週間後、小西さんは病院の集中治療室で目を覚まし、3人の死を知った。「自分のせいで人が死んだ。もう刑事は続けられない」.国民的人気コメディアンが入院したとのニュースが流れた翌日、SNS空間に火が放たれた。 <感染報道直前に来店> 志村けんさんが新型コロナウイルスの感染判明前に訪れていた店として、東京・銀座のクラブを名指しした文章が昨年3月26日、ツイッターに投稿された。 そこには、志村さんが誕生日ケーキを前に複数の女性に囲まれている写真が添付されていた。さらに投稿では、大阪・北新地のクラブの名前を挙げ、「感染者で営業停止との噂(うわさ)は?」とも記されていた。 志村さんが亡くなると、SNS上で瞬時にこんな情報が広がる。 志村さんの誕生日パーティーが銀座のクラブで開かれ、参加した北新地のママが感染させた――。 これを信じたファンらの怒りは、一気に2人のクラブママに向けられた。 <人殺し><許さない> 特に「感染源」と名指しされた北新地のママのもとには、1日数百件もの非難のメッセージが押し寄せた。 だが、情報はでたらめだった。志村さんとは面識すらなく、写真は過去に別の店で撮影された無関係のものだった。 最初に偽ニュースを流したのは誰なのか。「投稿を拡散するように依頼された」。東京の主婦は取材に対し、知人の女性が関与した可能性があると証言した。 この女性は、化粧品をネット販売する実業家。SNSで数万人のフォロワー(登録者)がおり、2人のママとは、過去にSNSでの発言を巡っていさかいがあった。女性は主婦に対し、「(志村さんの投稿は)私のスタッフが書いた」と明かしたという。 北新地のママは憤りが収まらない。「今もデマを信じている人がおり、流した人間が本当に許せない」。記者が女性側に取材を申し込んだが回答はなかった。投稿はすでに削除され、被害者側が発信元を特定するのは難しいという。 社会不安が強まると、ネットの「炎上」が起きやすいとされる。 「あの店で感染者が出た」 福井市ですし店を営む塚田哲也さん(38)も、コロナ禍で相次いだデマに巻き込まれた一人だ。 「LINE(ライン)で画像が出回っているよ」。昨年4月、客からの電話に耳を疑った。拡散していたのは、県内の感染者の年代や、会食した居酒屋などが記された相関図だった。そこに塚田さんの店の名が書かれ、家族が感染したことになっていたのだ。 事実無根だったが、店には連日、「なぜ営業するのか」などと非難の電話が殺到した。予約の大半がキャンセルとなり、営業を休止するしかなかった。 相関図に記された居酒屋などは、自主的に店名を公表しており、内容は事実だった。誰が塚田さんの店を、どんな意図で書き加えたのか。「私たちを陥れようとしたのだろう」。塚田さんは今も不気味さを感じている。 怒りをあおる情報が、瞬時に拡散するSNS空間。スマホ画面の向こう側に、人々の感情を操ろうとする匿名の悪意が潜む。.

続きを読む:
読売新聞オンライン »

「ストレス少ない県ランキング」女性1位、男性41位の県は : 社会 : ニュース都道府県別に男女のストレスについて調べた民間調査「ストレスオフ県ランキング2020」で、女性では、鳥取がストレスが最も少ないという結果が出た。2年連続3度目の「少なさ」1位で、新型 コロナ ウイルスに対する不安度が首都圏の

[あれから]<11>ビル爆発事件 説得2時間半、轟音と悲鳴…2003年9月 : 社会 : ニュースビルの4階で人質と立てこもった男の表情は、よく見えなかった。だが、辺りにはガソリンのにおいが充満している。男が本気であることは伝わってきた。 「なあ、ひょっとしたら爆発するかもしれんよ、こんな狭いところでガソリンまいた

匿名の悪意 ママ襲う…感染源扱い 非難1日数百件[虚実のはざま]第2部 作られる「真相」<2> : 社会 : ニュース国民的人気コメディアンが入院したとのニュースが流れた翌日、SNS空間に火が放たれた。 <感染報道直前に来店> 志村けんさんが新型 コロナ ウイルスの感染判明前に訪れていた店として、東京・銀座のクラブを名指しした文章が昨年3 恨みを晴らす実業家女性 被害者の北新地ママ 頼まれデマ拡散した主婦 実業家女性と北新地ママは 過去にSNSでトラブルあり あなたが嫌いなタイプは?

陰謀論で再生急増…「金稼げる」くら替え相次ぐ[虚実のはざま]第2部 作られる「真相」<3> : 社会 : ニュース<ディープステート(闇の政府)の巣窟> <最高裁、腐敗が確定> そんな過激なタイトルの動画を、連日配信するユーチューブのチャンネルがある。クリックすると、男性が熱っぽく語り始める。 昨秋の米大統領選で「大規模な不正があ masatheman まさに、稼ぐための陰謀論拡散ですね。 社会が混乱するとこういうのが儲かる masatheman シオンの議定書シンドローム

[あれから]<12>戦後日本「碧眼の孤児」 名はマリアンヌ「私は誰?」…1956年3月 : 社会 : ニュース戦後日本「碧眼の孤児」、名はマリアンヌ「私は誰?」…1956年3月 スウェーデン人の母と米国人の父を持ち、日本人の養父母に育てられたマリアンヌさん。 スウェーデンが「引き渡し」を求める訴訟を起こし、「マリアンヌちゃん裁判」と呼ばれて話題となりました。

が限られた時期を過ごした学生たちは、「ラジオで社会とつながりたい」との思いを抱きながらマイクに向かっている。(大久保和哉) 18日、福岡市・天神のスタジオで行われた収録で、学生たちが約90分にわたり「まちづくり」について意見を交わした。「福岡に愛着を持つ人(の存在)が大事」「人口が減る中で経済を回す仕組みをつくる必要がある」。別に収録した有識者のインタビューと合わせ、5月2日に放送される。4年の清原透子さん(21)は「考えを整理して的確に伝えるのは難しいですね」と語った。 番組が始まったきっかけは昨年夏、同局の番組審議委員を務める共創学部准教授の姜益俊(カンイツジュン)さん(48)の提案だった。コロナ禍で非対面・非接触を強いられ、孤立感を抱える学生を気にかけていた姜さんは、「ラジオなら相手との密を気にする必要はない。自分の考えが広く発信でき、リスナーと双方向のコミュニケーションも体験できる」と考えた。 その頃、同局も若者による番組制作を模索していた。姜さんが学部生に声をかけたところ、4人が手を挙げた。 このうちの1人で4年の美間坂さきさん(21)は昨年、英国留学を断念。対面授業の取りやめで大学に通うことが少なくなり、塾講師のアルバイトも中断した。部屋に閉じこもる日が続き、「ストレスが大きかった。誰かと話したい、つながりたいという思いが強くなった」と振り返る。 そんな中で聞いたのが、ラジオ番組の企画だった。社会課題の解決にあたる人材を育成するという共創学部の1期生でもあり、「いろんな人と意見を交わし、考える場をつくりたい」との思いが募った。 昨秋から清原さんらと毎週のようにオンライン会議を開き、番組内容を考えたり、いろんなパーソナリティーのトークスキルを学んだりした。同じ学部の友人たちにも参加を呼びかけると、さらに8人ほどが加わった。 初回放送の4日は「共創」がテーマ。番組のSNSには「同世代なのに、いろんな意見を持っていてすごい」「自分も『共創』について考えてみた」といった反響が寄せられた。こうした意見を基に、SNSでリスナーとやり取りしていく予定だ。美間坂さんは「テーマについて考え、リスナーも交えて議論することで、社会が変わるきっかけになるような番組にしたい」と意気込む。 番組名は「ケロケロ見聞録」。学生たちが、社会を「カエる」ことを目指すという意味が込められている。同局のコンテンツ部長、宮原康介さん(42)は「学生の新鮮な発想に私たちも刺激を受けている。コロナ禍でいろんな悩みを抱えていたと思うので、そうした体験も番組づくりに生かしてほしい」と話している。 番組は毎月第1日曜の午後10~11時に放送中。 新型コロナウイルスの影響で不要不急の外出自粛が求められる中、ラジオの存在感が増している。 日本トレンドリサーチが昨年10月、インターネットで1200人を対象に行ったアンケートでは、ラジオを聴くことについて「よくある」「時々ある」と回答した人は計50・9%だった。コロナ禍前よりラジオを聴く時間が増えた人は14・0%に上った。 昨春には、スマートフォンなどでラジオが聴けるサービス「radiko(ラジコ)」の利用者が、過去最高の月間900万人に達している。 ラジオに詳しい中京大の加藤晴明(はるひろ)教授(メディア社会学)は、「パーソナリティーが自分に語りかけてくるラジオは『疑似親密性』が特徴。コロナ禍の中で対面による接触が限られた結果、ラジオを通した『触れ合い』を求める人が増えたのではないか」としている。 .半分以下にとどまり、感染拡大に伴う自粛生活の中でも、ストレスを感じにくい生活を送っていることなどが要因とみられる。(安恒勇気) 調査は、一般社団法人「ストレスオフ・アライアンス」などが実施。2016年から始まり、これまでは公表は女性のみだったが、今年は初めて男性も対象にした。7月下旬に、全国の男女各5万人(20~69歳)にインターネットを通じて行い、厚生労働省のストレスチェック制度に基づく設問の回答に、人口比率による調整を加えるなどして「ストレスオフ指数」を算出した。 女性についてみると、鳥取の同指数は56・2で、2位の滋賀よりも4ポイント高かった。鳥取は「低ストレス者」の割合が9・4%で、全国平均よりも3・1ポイント高く、「高ストレス者」は1ポイント低かったほか、新型コロナについて首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の女性の15・6%が「不安がほとんどいつも」と答えたのに対し、鳥取では7・5%だった。 自粛生活に対する不満の少なさは、鳥取は「現在の健康状態」(全国1位)、「プライベートの満足度」(4位)、「人とのつながり方(リアルな人間関係)」(同)で上位に入った。リラックス方法として「同性の友人と食事」を挙げる人も全国平均より多かった。 同法人では、自粛期間には運動やコミュニケーションの不足を感じる人が多かった中で、「鳥取の女性は体調をしっかり維持でき、友人との食事も徐々に再開できていることが、リラックスにつながっているのでは」と分析している。 一方、男性のランキングは青森が同指数32・6で1位。鳥取はマイナス20・4で41位で、県女性活躍推進課は「男女差の原因はよく分からないが、鳥取の男性は、女性ほどコミュニケーションの取り方がうまくないかもしれない。これから分析を進めていきたい」としている。.ビルの4階で人質と立てこもった男の表情は、よく見えなかった。だが、辺りにはガソリンのにおいが充満している。男が本気であることは伝わってきた。 「なあ、ひょっとしたら爆発するかもしれんよ、こんな狭いところでガソリンまいたら」「よく考えてごらん」 2003年9月16日、名古屋市内の現場に駆けつけた愛知県警捜査1課特殊犯罪捜査室の小西靖之さん(62)=当時45歳=は、必死の説得を試みていた。引火すれば大惨事だ。絶対に投降させなければならない事件だった。 扉の向こうがオレンジ色に光った。中をのぞくと、仁王立ちになった男の両手には発煙筒が握られていた。 「火つけたのか。火がついた、火!火!」。大声で叫んだ後、小西さんは意識を失った。ビルは真っ赤な炎を上げて、爆発した。 (中部支社 藤井有紗) 3連休明けの、よく晴れた秋の日だった。2003年9月16日、午前10時すぎ。愛知県警捜査1課の小西靖之さん(62)=当時45歳=は、連休中の事件事故をまとめて上司に報告し、県警本部7階の特殊犯罪捜査室(SIT)の自席で一息ついた。 すると、内線電話が鳴った。「強盗が入ったかもしれん」 現場は、名古屋市東区のビル4階にある宅配業者の名古屋支店。包丁を持った男が室内にガソリンをまき、人質と立てこもっているという。 「ガソリンか。まずいな」。緊迫した気持ちを抱えつつ、小西さんは現場に急行した。 愛知県は、なぜか人質立てこもり事件が多い。警察庁によると、平成以降、愛知は東京に次いで多い20件も発生している。 そんな愛知で、小西さんは犯人との交渉役を任されることが多かった。捜査1課の中でも、殺人事件などを扱う「強行班」の出身。凶悪犯と最前線で対峙(たいじ)してきた経験が買われたのかもしれない。 たとえば、1996年にファミリーレストランで起きた事件。従業員をトイレに連れ込んで立てこもった男を小西さんが説得して投降させた。2002年に喫茶店員が人質に取られた事件では、小西さんが上着を脱ぎ、Tシャツ一枚で「何も持っていないぞ」と犯人に呼びかけ、その後すかさず突入班が制圧した。 そんな功績が積み重なって、「説得といえば小西、という空気ができた」と、ある県警OBは言う。 午前10時40分。現場のビルに着いた小西さんは、扉越しに説得を始めた。 「他の者は下げさせる(後退させる)で、俺と話し合おうよ」「火を付けちゃうと、あなたも火だるまになっちゃうの」 男は出入り口にガソリン入りのポリ容器を積み上げ、警察はすぐに突入できない。わずかに開いた扉の隙間から、数メートル先で弓矢銃を構える男の姿が見えた。辺りには揮発したガソリンが充満し、静電気の火花でも引火するかもしれない。小西さんは大声で呼びかけ続けた。 男の要求通り委託料を振り込んだのに、一向に投降する気配がない。現場のすぐ下、3階に設置した捜査本部では、県警の刑事部長以下約60人の捜査員らが、無線から聞こえる小西さんの説得に望みをかけていた。 交渉を始めて2時間半がたった。午後1時すぎ、男は人質8人のうち支店長を除く7人を解放した。あと一息。突入班と間合いを計りながら、小西さんがさらに言葉をかけようとしたその時、男はガソリンに火を付けた。 轟音(ごうおん)とともに窓ガラスが砕け散り、悲鳴が響き渡った。犯人の男と人質の支店長、そして突入に備え待機していた機動捜査隊の村瀬達哉さん=当時31歳=が命を落とした。小西さんも吹き飛ばされ、意識不明のまま病院に運ばれた。 名古屋市出身で、野球少年だった小西さんは高校卒業後、体を動かす仕事がしたいと警察官になった。「学歴に関係なく、努力次第で上にいける」のも魅力だった。 捜査1課を志望したのは、人の生死に向き合いたいと考えたからだ。かつて一緒に仕事をした岡部栄徳さん(62)は「駆け出しの頃、仕事が終わって皆が解散した後に現場近くを通りかかると、必ず小西君がいた。彼は根っからの刑事だった」と言う。 事件から約1週間後、小西さんは病院の集中治療室で目を覚まし、3人の死を知った。「自分のせいで人が死んだ。もう刑事は続けられない」.国民的人気コメディアンが入院したとのニュースが流れた翌日、SNS空間に火が放たれた。 <感染報道直前に来店> 志村けんさんが新型コロナウイルスの感染判明前に訪れていた店として、東京・銀座のクラブを名指しした文章が昨年3月26日、ツイッターに投稿された。 そこには、志村さんが誕生日ケーキを前に複数の女性に囲まれている写真が添付されていた。さらに投稿では、大阪・北新地のクラブの名前を挙げ、「感染者で営業停止との噂(うわさ)は?」とも記されていた。 志村さんが亡くなると、SNS上で瞬時にこんな情報が広がる。 志村さんの誕生日パーティーが銀座のクラブで開かれ、参加した北新地のママが感染させた――。 これを信じたファンらの怒りは、一気に2人のクラブママに向けられた。 <人殺し><許さない> 特に「感染源」と名指しされた北新地のママのもとには、1日数百件もの非難のメッセージが押し寄せた。 だが、情報はでたらめだった。志村さんとは面識すらなく、写真は過去に別の店で撮影された無関係のものだった。 最初に偽ニュースを流したのは誰なのか。「投稿を拡散するように依頼された」。東京の主婦は取材に対し、知人の女性が関与した可能性があると証言した。 この女性は、化粧品をネット販売する実業家。SNSで数万人のフォロワー(登録者)がおり、2人のママとは、過去にSNSでの発言を巡っていさかいがあった。女性は主婦に対し、「(志村さんの投稿は)私のスタッフが書いた」と明かしたという。 北新地のママは憤りが収まらない。「今もデマを信じている人がおり、流した人間が本当に許せない」。記者が女性側に取材を申し込んだが回答はなかった。投稿はすでに削除され、被害者側が発信元を特定するのは難しいという。 社会不安が強まると、ネットの「炎上」が起きやすいとされる。 「あの店で感染者が出た」 福井市ですし店を営む塚田哲也さん(38)も、コロナ禍で相次いだデマに巻き込まれた一人だ。 「LINE(ライン)で画像が出回っているよ」。昨年4月、客からの電話に耳を疑った。拡散していたのは、県内の感染者の年代や、会食した居酒屋などが記された相関図だった。そこに塚田さんの店の名が書かれ、家族が感染したことになっていたのだ。 事実無根だったが、店には連日、「なぜ営業するのか」などと非難の電話が殺到した。予約の大半がキャンセルとなり、営業を休止するしかなかった。 相関図に記された居酒屋などは、自主的に店名を公表しており、内容は事実だった。誰が塚田さんの店を、どんな意図で書き加えたのか。「私たちを陥れようとしたのだろう」。塚田さんは今も不気味さを感じている。 怒りをあおる情報が、瞬時に拡散するSNS空間。スマホ画面の向こう側に、人々の感情を操ろうとする匿名の悪意が潜む。.