ヤクルト村上宗隆内野手(22)の弟の九州学院(熊本)・村上慶太内野手(3年)が、甲子園デビューした。「4番一塁」でスタメン出場。兄と顔も構えもそっくりな弟が聖地でお披露目され、6回の第4打席で三塁打を放った。右手1本で大飛球。8回には左翼フェンス直撃の二塁打で、兄ゆずりの非凡な打撃センスを見せた。打席結果は以下の通り。

第1打席 1回無死一、二塁。1ストライクから95キロチェンジアップを強振。二塁手の失策を誘い、好機を無死満塁に広げた。九州学院はこの回5得点。

第2打席 2回2死一塁。2ストライク1ボールから、外角121キロ直球に見逃し三振。

第3打席 4回1死一、三塁。1ストライクから126キロ直球を右飛。

第4打席 6回1死走者なし。1ストライクからカーブをとらえ、右翼線へ三塁打。最後は右手1本だった。

第5打席 7回無死走者なし。フルカウントから内角の変化球を見極めて四球を選ぶ。

第6打席 8回無死走者なし。3ボール1ストライクから、5球目を左翼フェンス直撃の二塁打。九州学院は先発全員がマルチ安打となった。

熊本大会の決勝戦では、3回に決勝打。兄宗隆が1年生だった15年以来、7年ぶりの甲子園出場に導いた。「ムネニイ」と慕う兄は「超えたい存在です」と話していた。さらには「お兄ちゃんに勝てるところは現時点では絶対にない。だけど、声には自信あります。勝てるのは明るいところじゃないですかね?」と、慶太は明るい一面も持ち合わせる。兄宗隆は12日の広島戦で、史上最年少で40本塁打に到達した。偉大な兄も達成できなかった、甲子園初戦での勝利を手にした。

◆村上慶太(むらかみ・けいた)2004年(平16)11月11日生まれ、熊本市出身。託麻南小4年から「託麻南小野球部」で軟式野球を始める。長嶺中では硬式の「熊本東リトルシニア」に所属。ポジションは主に一塁。3兄弟でヤクルト村上は2番目の兄。九州学院では1年秋からベンチ入り。高校通算6本塁打。好きな食べ物は焼き肉。趣味はサッカーゲームやメジャーリーグ鑑賞。応援している球団はヤクルト。190センチ、94キロ。右投げ左打ち。

▽ヤクルト小川GM(九州学院・村上慶について) 雰囲気が村上(宗隆)によく似ている。体格的にも可能性を感じる存在。将来性のある選手で楽しみです。