スウェーデンとフィンランド、正式にNATO加盟申請 「歴史的瞬間」と事務総長

スウェーデンとフィンランド、正式にNATO加盟申請 「歴史的瞬間」と事務総長

フィンランドとスウェーデンは18日、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を正式に申請した。両国のNATO大使がベルギー・ブリュッセルにあるNATO本部で、イェンス・ストルテンベルグ事務総長に加盟申請の書面を手渡した。

申請書を受け取ったストルテンベルグ事務総長は、「この歴史的な瞬間をしっかりつかまなくてはならない」と述べ、北欧2カ国の加盟が安全保障体制の強化につながるとの見方を示した。

これまで長く軍事的中立と非同盟を保ってきた両国では、NATO拡大への懸念などを理由にしたロシアによるウクライナ侵攻を機に、NATO加盟への国民的支持が拡大。欧州の安全保障体制が大きく変わる、歴史的転換へとかじを切った。

一方、両国の加盟については、NATO加盟国のトルコが難色を示している。トルコがテロ組織とみなすクルド労働者党(PKK)などのメンバーを両国が保護していると非難するほか、2019年のシリア侵攻で両国がトルコに武器禁輸措置を講じたことなどを反対の理由にしている。

フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟するには、現在の加盟国30カ国がすべて賛成する必要がある。