【ヒルマニア】大谷翔平、目指せ"ベーブ・ルース曲線" 最近50本のペース維持なら9年後500号

スポーツ報知
メジャー通算100本塁打を放った大谷は、ナインに幸運のカウボーイハットをかぶせられ祝福に笑顔で応えた(ロイター)

◆米大リーグ アスレチックス1―9エンゼルス(14日・オークランド=オークランド・コロシアム)=第2試合=

 松井秀喜のメジャー100号のペースを大きく上回った大谷翔平。メジャー全体のスピード記録、そして二刀流の大先輩ベーブ・ルースの本塁打の足取りをヒルマニアがたどり、大谷の可能性を展望した。

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 大谷翔平が日本人選手では3人目のメジャー100号を放った。459試合目の到達は松井秀喜の636試合(イチローは1851試合目)を大幅に塗りかえるスピード記録だった。

 もっともメジャーの100号スピード記録3傑を出すとフィリーズで活躍したR・ハワードが325試合、現メッツのP・アロンソが347試合、現ツインズのG・サンチェスの355試合と大谷より100試合以上速いペースで到達した選手もいるのだ。

 ただ、大谷は50号までは274試合かかったが、51号から100号までは185試合と一気にペースを上げてきたのがわかる。

 ここで二刀流の元祖でもあるベーブ・ルースの本塁打ペースも見てみよう。デビュー当時の1910年代の米大リーグはボールが粗悪で反発力に乏しかった時代。そして時どき代打で登場も、ほぼ投手専任時代を過ごしてきたこともあって、ヤンキース移籍後の通算100号まではプロ入り529試合もかかった。1920年9月24日セネタースとのダブルヘッダー第2試合、当時ヤンキースが間借りしていたポログラウンズの右翼席にたたきこんだ。

 しかし、それからがすごい。100号ごとのスピード記録達成選手とルースの到達ペース(カッコ内)を出すと、

 ▼100号R・ハワード= 325 (529)

 ▼200号R・ハワード= 658 (817)

 ▼300号R・カイナー=1087(1173)

 ▼400号M・マグワイア=1412(1475)

 ▼500号M・マグワイア=1639(1741)

 ▼600号B・ルース =2045

 ▼700号B・ルース =2419

  101号~200号まで288試合、その後も100号刻みで356試合、302試合、266試合、304試合、374試合と、ペースを落とさずに金字塔の714号まで積み上げた。

 投手との掛け持ちから打者専念となって本塁打がペースアップ。一方の大谷は野手として守らずに済むDHという特性を生かしてのペースアップ。大谷が最近50本のペースを維持するなら9年後には500本になる計算となる。先人ルースとは違った道でまずは300号、そして500号へと積み重ねていってほしいものだ。(蛭間豊章=ベースボール・アナリスト)

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