2022年5月2日発売の「日経トレンディ2022年6月号」 ▼Amazonで購入する では、「格安キャンプ道具100」を特集。TVアニメ『ゆるキャン△』シリーズで、各務原なでしこ役を演じる花守ゆみり。このアニメがきっかけで、今ではランタンやたき火台など、キャンプ道具も多数集めるほどはまっているという。キャンプ場で絶賛された、イチオシのキャンプ飯とは。

※日経トレンディ2022年6月号より。詳しくは本誌参照

ゆるキャン△がきっかけでキャンプにはまったという花守ゆみり
ゆるキャン△がきっかけでキャンプにはまったという花守ゆみり
花守 ゆみり(はなもり ゆみり)
声優。1997年生まれ、神奈川県出身。m&i所属。声の出演作に「東京喰種:re」(ミザ役)、「転生したらスライムだった件」(シズ役)、「ラディアン」(セト役)、「ランウェイで笑って」(藤戸千雪役)、「ブルーピリオド」(鮎川龍二役)など

 TVアニメ『ゆるキャン△』シリーズで、キャンプが趣味の同級生・志摩リンとの出会いをきっかけにキャンプにハマっていく各務原なでしこ役を演じた花守ゆみり。自身もなでしこ同様、アニメ第1作目の時点ではキャンプ未経験者だったという。

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 第1作目の放送後、「『ゆるキャン△』を見てすごくキャンプがやりたくなっちゃった。一緒にやらない?」と知人からお誘いを受けたのがきっかけで、キャンプを始めました。「キャンプ部」と呼んでいるのですが、コロナ禍の前は3カ月に1度くらいのペースでキャンプに出かけていました。メンバーには忙しい方も多く、最初は日帰りの「デイキャン」が中心。少し慣れた頃から海辺や湖畔のキャンプ場で「泊キャン」もするようになりました。

『ゆるキャン△』の中で(志摩)リンちゃんが「みんなでワイワイするのも好きだけど、やっぱり一人の時間も大切だな」と言う。私たちも、みんなで盛り上がる時間もあれば、それぞれが自慢のギアを楽しんでいる時間もある。両方のいいとこどりです。みんなでいても一人になれるし、ソロキャンでも他のキャンパーさんと交流できる。様々な楽しみ方ができるのが、野外でのキャンプならではの魅力ですね。

「ソロキャン」と「グルキャン」のいいとこどり

「キャンプ飯」もそれぞれが作りたいものを作り、「これ作ったよ!」って給食みたいにみんなに配膳してます。私がサンマを焼いている横でお肉を焼いてる人もいれば、ミカンを焼いている人もいる。結果、たんぱく質が多いときもあれば炭水化物に偏るときもあります(笑)。行き帰りの道のりでも「せっかくだから途中のサービスエリアでラーメンを食べよう」とか、「帰りは温泉に寄ってみよう」「それならサウナのある温泉がいいな!」と、すべての時間に色々な楽しみ方がある。そんなキャンプの自由さが大好きなんです。

 キャンプ場では、冬は特に星が美しく見えます。夏に泊キャンした際には、朝方に物音が聞こえて見に行ったら、小さなタヌキが歩いていました。虫は苦手ですが、気付いたら膝にナナフシが止まっていて、いつもなら騒ぐのに、キャンプ場では心にゆとりが持てるからなのか「カワイイ」と思ったり(笑)。そういう瞬間に、都会を離れて自然の中にいることを実感します。

 そんな自然の中で、日常から離れるために携帯の電源を切って過ごす楽しみ方もあれば、自然を満喫しながら仕事をする人もいる。『ゆるキャン△』でも、それぞれ別々のキャンプ場にいるリンちゃんとなでしこが、スマホで写真を送り合う場面があり、この作品からは、そんな新しいつながり方の魅力も教えてもらいました。

──今では、キャンプ道具もたくさん集めているそうですね。

 テントは、第1作目の放送前に「花守ゆみり はじめてのキャンプ入門」という動画配信の企画があり、その時に共演したキャンプコーディネーターのこしいゆうかさんプロデュースの1~2人用のテントを買いました。キャンプ部の活動を始めてからは、さらに3~4人用のテントを友達とシェア買いし、ランタンもオイル式と電気式、両方そろえています。

 たき火台は、最初はリンちゃん愛用の「B–6君」(笑‘s コンパクト焚火グリル)をお迎えしたのですが、初心者には火力の調整が難しく、焼き鳥の串が真っ黒に焦げてなくなりかけました(笑)。作中でも焼き方のコツが出てきますが、おいしく焼くには、炭の高さで火力を調節する必要があったんですね。その後、もう少し初心者向けのたき火台も買い足しました。

『ゆるキャン△』のキャストの中では(犬山)あおいちゃん役の豊崎愛生さんがキャンプにとても詳しくて、お薦めのギアやキャンプ場の情報をよく教えてもらっています。たき火のすすを落とす時に、お鍋を傷付けない柔らかいタワシなども教えてもらい、重宝しています。キャンプに行くたびにみんながすごく良いギアを持ってくるので「私も欲しい!」と物欲が高まり、今では「キャンプ貯金」もしています(笑)。いつか10人用くらいの大きなテントも買いたいですね。

──自身のキャンプ経験は作品の中にどのように生きていますか?

 キャンプギアが出てくると「私も持ってる!」とテンションが上がりました。共感するシーンも格段に増えましたね。例えば『SEASON2』の8話でなでしこが初めてソロキャンプに挑戦し、キャンプ場で出会った子供たちに手料理を振る舞うシーン。実際に体験したからこそ、「炭で焼く野菜っておいしいんだよね」とか「野菜をアルミで包むと直に焼くのとは味わいが違うよね」と分かって、余計にお腹が減りました(笑)。

「やらないこと」の選択肢が、キャンプをもっと自由に

 キャンプに行くたびに、「ここが足りなかった」とか「次はこうしよう」と気付かされます。今では初めてのキャンプの時と比べて、時間の使い方もうまくなってきたと実感があります。最初は「これを準備しなきゃ」とか「これをやらなきゃ」と思っていたことも、回を重ねる中で「デイキャンプだしテントは立てなくていいかな」とか、「やらないこと」の選択肢も増える。心と時間のゆとりが作れるようになる。 「キャンプ場でハンモック」は憧れです。つい「時間がもったいない」と思って、色々詰め込んでしまうのですが、ゆっくり寝転がって本を読み、また寝てっていう過ごし方はいつかやってみたい。いつも食べてばかりなので(笑)。フリスビーとかもやってみたいですね。

──『ゆるキャン△』と言えばキャンプ飯も魅力。イチオシのメニューは?

 第1作目の3話に出てきた担々餃子鍋は、本当においしい。作るたびに餃子と担々という組み合わせは最強だと思います。第1作目の5話に出てくるスープパスタも、家でも作るくらいハマりました。キャンプで作ったときには「にんにくが効いてて美味しい!」とみんなから大絶賛でうれしかった。キャンプ場では体を動かした後に外で食べることが多いので、味付けを少し濃くするのがコツ。季節や環境により味付けを工夫するのも、キャンプ飯の楽しみの一つですね。

──なでしこは食べっぷりが良いです。

 なでしこはどんな料理も、すごく幸せそうに口を大きく開けて一気にかぶりつく。思いきりの良さのある食べっぷりを魅力的に表現したい、見ている方もおなかが空いてしまうような場面になったらいいなと、監督たちとも話し合っていました。なでしこは熱いものを食べるときも、一応フウフウはするんですが、基本的にひと口で口の中に入れるんですよね(笑)。美味しいものを口いっぱいにほおばる。その幸せな感じを意識してお芝居しています。リンちゃんがソロキャンプでおいしそうに食べているシーンでは、アフレコブースの中で、おなかが鳴らないよう我慢しながら見ていました(笑)。

──7月1日には映画『ゆるキャン△』の公開が予定されています。

 卒業したり会社に入ったり、暮らす環境が変わったり、この映画に至るまでに、なでしこたちが過ごしてきた時間の流れを感じながら、見る人それぞれが自分の経験や人生を重ねて見てもらえる作品になっていると思います。そして、変化の中にある変わらないものに気付き、優しい涙があふれる作品でもある。あと、見るとすごくおなかが減ると思うので、お店が開いている時間に見た方がいいと思います(笑)。

注)格安キャンプ道具100は、「日経トレンディ」2022年6月号に掲載しています。日経クロストレンド有料会員の方は、電子版でご覧いただけます。
▼関連リンク 「日経トレンディ」(電子版)
「日経トレンディ2022年6月号」の主な内容を紹介
【格安キャンプ道具100】
●U4万円! 初心者が買いそろえるべきソロキャン最強グッズを選定
●超格安でも機能は十分? ワークマンのキャンプグッズを検証
●プロが推薦! 格安キャンプ道具逸品カタログ
●即席シャワー、簡易ハンモック…などアイデア逸品が続々
●「ゆるキャン△」一大ブームの背景、新作映画公開、作中登場グッズ集
●インタビュー 「ゆるキャン△」各務原なでしこ役
 花守ゆみり(アニメ版)/大原優乃(ドラマ版)
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