):サイボーグはSFの世界では古くからあるテーマです。エンターテインメントである以上、ある種のヒーローものになるので、普通であれば人工的な骨格や人工筋肉などで運動能力を強化したスーパーマンを描くという発想が多い。ただSFの世界にはメタボライザーと呼ばれている代謝調節装置があって、私個人的には代謝機能そのものをコントローラブルにするというアイデアに興味がありました。
私自身は、人間の肉体は自己完結せず端末化できると考えています。コンピュータであればサーバーがあって、随時バージョンをあげていくことが普通に行われている。人間の肉体に置き換えれば、必要な機能を外部化することが可能なのではないかと。例えば、メンテナンスの際に、ある種の外部化された代謝システムみたいなものと繋ぐことで、端末側の人間の身体の診断やメンテナンスを一気に施すといったものです。攻殻機動隊の映画の世界では、記憶を外部化するという表現をしていますが、記憶という情報のみならず、代謝など身体機能自体を外部化することが将来的に日常化することで、サイボーグという概念も一新されていくと思います。:私は学生時代に監督の作品を見て、その世界観の実現を目指してきましたが、たった今、さらに上の目標を提案していただいたように思います。大切にしたいと思います。私自身は、SF作品の世界のように臓器移植をより身近な選択肢として選べる世界を目指したいと考えてきました。「液体肝臓」は、先天代謝異常症を治す以外にも、お酒が弱い自分から、お酒が飲める自分に生まれ変わったかのような体験も実現します。すなわち、治療法であると
すみません、これは個人的にどうしてもうかがってみたかったのです。攻殻機動隊の原作はコミカルな表現も多くみられましたが、なぜ、映画ではシリアスなトーンにしたのですか?押井監督はドタバタコメディもお得意ですから。:意図的にやったことなのか? とよく聞かれるのですが、実際には予算の関係で70分ちょっとにまとめざるを得なかったから、遊びに時間を使う余裕がなかったんですよ。それが結果的には本当に必要なことだけを残して、無駄を削ぎ落とす作業になったのかもしれない。ただ、個人的にはその無駄がとても大事だと思っていて、サイボーグが作られる過程を、音楽と共に見せたオープニングの部分が、『GHOST IN THE SHELL』の作品の中では「自分」を一番出したところだと思っています。映画も研究も協業がイノベーションを起こす
同時に、私が意識しているのは、いかにして頭の中に隙間を作るか。余白のない身体や頭は必ず破綻します。世の中のシステムも同じで、欲求値を上げることよりも、むしろ欲求を下げることで隙間を生み、そこにどんどん新しいものを生み出していくことでしか変わらない気がします。求めすぎると最終的に欲求不満が募るだけ。できないことばかりが目につく。だから僕の仕事はその隙間を作ることだと。現場で何をやっているかというと、けっこうサボっているんですよね。:たしかに隙間を空けるということは、実践が難しいですが、今の日本において新しいイノベーションを実現していくために欠かせないことだと思いますね。求めすぎないということは、日本のライフサイエンス業界全体に必要なことかもしれません。過度な成果主義は弊害をもたらします。
oshii_mamoru oshii_mamoru さん リツイートありがとうございます! サイエンスとSFの作り手にそれぞれ未来を描いていただき、本当に貴重な対談となりました。 ぜひ多彩な分野のイノベーターの方、これからさまざまな挑戦を志す若い方にご覧いただきたいと思います。
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