10日、マツダスタジアムで行われた投手練習に参加し、登板に備えた。チームは得点力不足に苦しみ、借金5で5位に沈んでいる。チームに流れを呼び込む投球で、今季4勝目を目指す。森下が強い日差しを全身に浴びながら、本拠地でたっぷり汗を流した。時折笑顔をみせながらも引き締まった表情で、キャッチボール、ダッシュを行い、その後はブルペン入りで調整。中8日で迎える12日のヤクルト戦へ準備を整えた。
現状チームは借金5で5位に甘んじている。8日の中日戦で辛うじて連敗を「6」で止めたものの、9日の同戦では0-2で敗戦。悪い流れを完全に断ち切れない状況が続いている。それでも森下は「苦しい状況ですけど、何かのきっかけで変わることも絶対ある。ここでずるずるいくのが一番悪いと思うので、しっかりと止めるところで止めれたらいい。きっかけになりたい」と意を決した。 チームが勝ちきれない要因の1つとして、打線の得点力不足が挙げられる。総得点はリーグ5位の107点。1試合平均2・97点で3点に届いていない。森下は「接戦でも勝てたらいい。テンポ良く自分が投げることで打者のリズムも変わってくると思う。そういう投球ができれば」と気合。快投で攻撃に流れを呼び込むことを誓った。
大学時代に慣れ親しんだ敵地の神宮では、ここまで3試合の登板で負けなしの2勝と好相性だ。しかしヤクルトにはともに10本塁打の山田、村上に加え、長打力を兼ね備えた新戦力オスナ、サンタナと1発がある打者が並ぶ。森下は今季11失点の中で被本塁打(6本)による失点が8点を占めるだけに「本塁打を打たれないように、1球目の入りだったりを大事にしていきたい」と引き締めた。 近日中にも右ふくらはぎの負傷で離脱していたチームの大黒柱の大瀬良が2軍戦で実戦復帰する予定。1軍合流も近づいており「みんなが『心強い』と思っている。それだけ頼れる存在で、誰もが大地さんを求めていると思う。そういう投手になりたい」と決意を口にした。2年目ながら先発ローテーションの軸を担う昨季新人王の右腕がチームの重苦しい空気を吹き飛ばす。【古財稜明】