NYダウ続落で始まる 企業決算受けた売りに押される
【NQNニューヨーク=松本清一郎】28日の米ダウ工業株30種平均は4日続落して始まり、午前10時時点は前日比333ドル90セント安の3万3826ドル88セントで推移している。市場予想を下回る決算を発表した銘柄が売られ、指数の重荷になっている。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めへの警戒も続いている。
取引開始前に決算を発表した建機のキャタピラーと石油のシェブロンが売られ、ダウ平均の下げを主導している。キャタピラーは営業利益が市場予想を下回り、コスト高が収益を圧迫していると懸念された。シェブロンは原油高を背景に大幅増益となったが、1株利益が市場予想に届かず、利益確定売りに押されている。
市場ではタカ派に転換したFRBへの警戒が強い。利上げや資産圧縮のペースに不透明感が強く、下値で押し目買いを入れにくいようだ。利上げが景気を冷やすとの見方もあり、28日は工業製品・事務用品のスリーエム(3M)、銀行のJPモルガン・チェースなど景気敏感株の一角も売られている。
半面、前日に市場予想を上回る決算を発表したスマートフォンのアップルとクレジットカードのビザは買いが先行している。