同プロジェクトは北海道大学(北大)の「博士課程DX教育プログラム」に位置づけられるもので、同博士課程の学生が富良野市から提示された課題に対して、オラクルのクラウドサービスを活用したデータ分析/可視化を通じて課題解決の施策を提案するもの。富良野市は施策案を参考に実証実験の検討などを行い、スマートシティの取り組みを推進していく。2021年度に実施された第1回の同プロジェクトでは、観光客減少とコロナ禍で落ち込んだ「地元名産『ふらのワイン』の売上回復」がテーマとなった。学生は販売データを分析した結果から、ミニボトルでのワイン販売を提案。道内コンビニなどで試験販売したところ、講評を博したという。学生からの提案を受けて、ワイン工場のWebサイトもリニューアル予定だ。別のテーマとして「ゴミのリサイクル率向上」もあったが、こちらではアプリを活用した収集作業効率化の実証実験開始という成果も生まれた。産官学連携による活動としても全国から関心を集めている。
富良野副市長の稲葉武則氏は、これら2つのテーマはいずれも富良野市にとって重要な政策課題であり、「データ分析をもとにどのような提案が行われるのかを楽しみにしていた」と語った。「データを分析/活用/連携して施策を立案し、その施策にデジタルを活用することはスマートシティ推進のポイントだ」(稲葉氏)。プロジェクトに参加した北海道大学の学生たちは、2022年10月のキックオフミーティングののち、6回の授業とワークショップを実施。このワークショップで仮説立案を行い、富良野市から提供されたデータや各種オープンデータを分析しながら仮説検証を繰り返した。さらに現地でのヒアリング、視察といったフィールドワークを通じて“自分ごと化”しながら、課題解決に向けた施策を検討し、今回の提案発表につなげた。1つめの「富良野市民の省エネ行動変容によるカーボンニュートラルの促進」では、富良野市による調査結果などを活用して、低炭素化に向けた市民の行動変容につながる施策を試行し、「富良野市地球温暖化対策実行計画」の提案につなげることを目指した。
さらに、こうした省エネ行動にポイントを付与することでメリットも還元する。リサイクルを促進するフリーマーケットの開催、公共交通機関の利用促進、食料品店での旬の食材コーナー設置など、市民/事業者/富良野市の三者がそれぞれ恩恵を得られる「三方よし」の関係を築き、持続性を持たせるというアイディアだ。同チームでは、「富良野市はゴミのリサイクル率90%を実現しているほか、生ゴミのたい肥化、資源循環の実績、富良野市自然塾による環境教育を実施するなど、環境問題に対する“シビックプライド”を備えており、住民参加型のカーボンニュートラル実現の土壌がある」と指摘。今回の仕組みが、カーボンニュートラル達成の足がかりになることを期待していると語った。もうひとつのテーマである「富良野スキー場の若年層の顧客開拓」では、富良野市が公開している観光関係情報やオープンデータの分析のほか、中長期の観光戦略である「FURANO VISION...
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