【巨人】高橋優貴、初タイトル奪取宣言 昨季は最多勝あと2「多く勝つことが日本一につながる」

スポーツ報知
キャッチボールをする高橋優貴

 巨人の高橋優貴投手(24)が10日、自身初のタイトル獲得を目指す決意を示した。昨季はシーズン終盤まで最多勝争いを繰り広げるも惜しくも届かず、「これまで言ってこなかったけど、タイトルを取りたい」と野望を口にした。これまで大きな個人目標を口にすることがなかった左腕が、なぜタイトル獲得を宣言したのか。その真意を、担当の河原崎功治記者が「見た」。

 いつもと変わらぬ口調でも、高橋の発する言葉に自覚がにじんだ。昨年はチーム最多の11勝(9敗)をマーク。前半戦にリーグトップの9勝を挙げ、終盤まで最多勝争いを繰り広げるも、阪神・青柳、広島・九里の13勝にあと2つ及ばなかった。「最多勝を争っていた中、負けてしまった悔しさがある。これまではそういうことを言ってこなかったけど、タイトルを取りたい。勝負できるチャンスがあったので」。普段は控えめな左腕が語気を強めた。

 チームの勝利を第一とし、個人的な目標について多くを語ってこなかった。この言葉の裏には昨年、初めて1年間ローテを守るも、チームとして優勝を逃した悔しさと責任感がある。「日本一になるために、自分に何ができるか。より多く勝つことが(日本一に)つながってくるんじゃないかなと」。チームを引っ張っていく、一本立ちしなければ、という強い意思を感じた。

 後半戦は先発11試合のうち、半分以上の6試合で5回を投げきることができなかった。他球団のマークが厳しくなったことも想像に難くない。だが、前半戦は気迫を前面に出して闘志あふれる姿が多く見られたものの、後半は一変。チーム状況も良くなかったせいかマウンドで不安そうな表情が増え、「何とかしないと」という気持ちに体がついていっていなかったように感じた。本人は「後半戦、下半身を使えずに、その影響でいろんなところがよくなくなってしまった」と課題を分析。オフは体力強化に重点を置いている。

 最多勝を狙うなら、15勝以上が一つのラインになってくるはずだ。本人は具体的な数字こそ明言しなかったが、昨年のようにスタートダッシュを決め、後半も一定数白星をつかめればその15勝も決して夢物語ではない。言葉通りに成長した姿を見せ、大きな勲章を手にできるか。(河原崎 功治)

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