「対面の大切さ見直す企業が増加」…オフィス都心回帰、空室率が21か月ぶり低下

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

東京都港区のオフィス街
東京都港区のオフィス街

 オフィス仲介大手の 三鬼みき 商事が9日発表した11月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス平均空室率は、前月に比べて0・12ポイント低い6・35%となり、21か月ぶりに低下した。新型コロナウイルス感染者数の減少に伴い、オフィス回帰の動きが強まった。

新たな感染症対応で感染研と連携、地方衛生研の体制強化へ…「日本版CDC」移行へ環境整備

 地区別では、外資系企業が多い港区で0・1ポイント、IT関連企業の多い渋谷区で0・48ポイント、それぞれ低下した。新宿区でも0・66ポイント下がった。オフィス空室率はコロナ禍に伴うテレワークの広がりを背景に、2020年2月(空室率1・49%)以降上昇が続き、この間に約5ポイント上がっていた。

 今年9月末で緊急事態宣言が解除されたことを受け、テレワークを徐々に緩和し、出勤者を増やす企業も目立つ。「対面でのやり取りの大切さを見直す企業が増えている」(大手不動産)という。コロナ禍でも業績が好調な企業が、人員やオフィスの増強を続けていることも空室率低下につながった。

東京上空
東京上空

 ただ、オフィス市況の改善が続くかは見通しづらい。都心では今後数年間で大型オフィスビルが続々と完成し、供給過多になるとの見方もある。オフィス仲介大手・三幸エステートの今関豊和チーフアナリストは「テレワークの普及で、移転や集約を模索する大企業も多い。空室率は今後も上昇傾向が続くのではないか」と指摘している。

新型コロナ・都道府県別感染者数や最新ニュース
【連載】コロナの先へ 危機の教訓
スクラップは会員限定です

使い方
「経済」の最新記事一覧
記事に関する報告
2582926 0 経済 2021/12/09 11:48:00 2021/12/09 22:48:54 2021/12/09 22:48:54 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/12/20211209-OYT1I50175-T.jpg?type=thumbnail

主要ニュース

セレクション

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)