このマリオのGIFがコンピュータの未来なわけ

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  • author Kenji P. Miyajima
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このマリオのGIFがコンピュータの未来なわけ
Image: AHMED OMRAN/QUERA/HARVARD

世の中まで最適化できるようになってくれませんか。

このマリオのGIFは、米ハーバード大とマサチューセッツ工科大学の物理学者が携わり、楽天も出資するスタートアップ企業「QuEra Computing(キュエラ・コンピューティング)」が開発した256キュービットの量子シミュレータ(特定の種類の問題を解くために構築された量子コンピュータ)で描かれています。

でも、図柄を描くのが目的ではありません。キュービット数(量子ビット数)を増やし、中性原子の配列を利用することで、より多くの情報を処理できるように。近い将来には医療や金融、神経科学、AI(人工知能)などの複雑な分野で変革を起こしちゃう可能性まであるそうですよ。また、研究対象の問題に合わせて、計算処理中にリアルタイムでキュービットを調整することもできるとのこと。

出資者の楽天は、4Gや5Gなどモバイルサービス用のアンテナ設置の場所や配送ルート、在庫ポートフォリオや検索エンジン、おすすめの商品やサービスなど、現在抱えている最適化問題の解決に期待を寄せているそうです。

道のりは長いかもですが、最適化問題で従来のアルゴリズムを超える可能性を秘めた量子シミュレータの未来に注目です。

Reference: MIT Technology Review