ディズニー、次期トップは女性 98年の歴史で初
ウォルト・ディズニーは1日、新たな会長にスーザン・アーノルド氏を指名したと発表した。同社98年の歴史で、女性が経営トップとなるは初めてのこと。
アーノルド氏は声明で、「会長という新しい役職に就くにあたり、引き続き同社株主の長期的な利益のために働くとともに、ディズニーで100年近く続く創造性と革新の遺産を、さらに積み上げているボブ・チャペク最高経営責任者(CEO)と協力できることを楽しみにしている」と述べた。
アーノルド氏は14年にわたりディズニーの取締役を務めてきた。今年末に、ボブ・アイガー会長から職務を引き継ぐ。
アイガー氏は2020年にディズニーのCEOを引退しており、会長退任を機に同社から離れる。
アーノルド氏はこれまでにも世界的案大企業の経営に携わってきた。
過去8年は、投資会社カーライルの役員会に名を連ねているほか、かつては日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やマクドナルドにも所属していた。
アイガー氏は、「スーザンは非常に優れた取締役で、2007年にディズニーの取締役会に参加して以降、その豊富な経験と確固とした誠実さ、専門家としての判断能力はこの会社に欠かせないものになっている」と紹介した。
ディズニーでは長らく会長とCEOを同じ人物が務めてきたが、企業統治の専門家や投資家、時には規制当局などからの強い要請を受け、それぞれに別の人物を任命する方向に動いている。
アーノルド氏の就任はその一環であるとともに、1996年以来経営に携わっていたアイガー氏の退職も加わり、同社にとって大きな一区切りとなる格好だ。
ディズニーはアイガー氏の下、ピクサーやマーベル、ルーカスフィルム、21世紀フォックスなど様々な同業大手を買収してきた。2016年には、中国に初めてリゾート・テーマパークを開設している。