今季国内FA権を取得したDeNA宮崎敏郎内野手(32)がFA宣言をせずに複数年契約で残留することが28日、分かった。17年に首位打者を獲得するなど、通算打率が3割を超え、三振が極端に少ないことで知られる巧打者。毎年のように安定した成績を残しており、宣言した場合には争奪戦が予想されていた。

最下位に終わったDeNAだが、まずは主力打者の流出が避けられた。宮崎は今季、主に5番打者として2年連続の4度目の打率3割をマーク。長打力も兼ね備え、通算100号を達成するなど6年連続で2桁本塁打を記録した。三塁の守備も安定しており、18年はゴールデングラブ賞を受賞している。

同じ右の中距離打者であるルーキー牧とは同組で打撃練習し、アドバイスを送るなど後輩に対する面倒見の良さには定評がある。「ハマのプーさん」として愛され、ファンの人気も抜群だ。DeNAは昨季、1番打者の梶谷、先発の井納がFAで移籍。穴埋めに追われた。就任2年目となる三浦監督体制で来季巻き返すためには、宮崎の残留は不可欠だった。逆襲へ向け、まずは朗報となった。

◆宮崎敏郎(みやざき・としろう)1988年(昭63)12月12日生まれ、佐賀県唐津市出身。厳木-日本文理大-セガサミーを経て12年ドラフト6位でDeNA入団。13年5月20日オリックス戦で初出場。16年からレギュラーに定着し、17年首位打者。ベストナイン2度(17、18年)ゴールデングラブ賞1度(18年)。今季推定年俸1億7000万円。172センチ、85キロ。右投げ右打ち。