完了しました
【瀋陽=川瀬大介】秋の観光シーズンに入った中国で、新型コロナウイルスの感染が拡大している。観光地を訪れた行楽客から急速に市中感染が広まり、せきや発熱などの症状が出た感染者の数が23日までの1週間に130人以上にのぼった。10月前半は中国本土全体で8人にとどまっていた。
24日に記者会見した国家衛生健康委員会の幹部は、北京を含む全国11の省・直轄市・自治区に感染が広がっているとし、「さらに広がるリスクは依然大きい」と警告した。
感染者が見つかった地域では、住民を対象にした大規模なPCR検査が実施されている。甘粛省政府は23日、省内の観光名所を一時閉鎖すると発表した。
中国メディアなどによると、今回最初に感染が判明したのは16日に陝西省西安の世界遺産・大雁塔を訪れた60歳代の夫婦で、インド由来の変異ウイルス「デルタ株」に感染していた。