俳優ムロツヨシ(45)が23日、初主演映画「マイ・ダディ」(金井純一監督)の舞台あいさつを都内で行った。

妻の他界後、ムロ演じる教会牧師の御堂一男は中学生の1人娘ひかり(中田乃愛)と穏やかな日々を過ごしていたが、ある日ひかりが白血病になってしまうという、親子の絆を描くストーリー。

公開から1カ月。満席の劇場を見渡し、「ほんとうに感無量でございます。本当に本当にありがとうございます。すごいの、涙が、くるのよ」と何度も感謝を伝え、目を潤ませた。「16人の芝居で8人しかお客さんがいなかった時もあるので、満席にする難しさが分かっている。さらにご時世でね。本当に感謝しなければならない」と力を込めた。

9月末をもって、全都道府県で緊急事態宣言が解除されたが「何かが安心できるだろう、これで何かが終わったことなどひとつもありません」と訴えかけ「映画、劇場、演劇の舞台、ライブなど、皆さんが安心して足を運べる場所を僕たちなりに作って、これからも皆さんの前に、舞台の上に立ちたいと思います」と願いを込めた。

東京都は25日から、飲食店への営業時間の短縮要請を解除する方針を示している。ムロは「2日後には、もしかしたら飲食のルールが変わって、昔のような日常に近づくようなニュースを見ています。皆さま、今日の夜から、いろいろな、いい時間を過ごしてください。どうか、どうか、皆さま健康で楽しい時間を作れるように。そしてその中の1つに僕たちがテレビや映画や舞台や何かしらで皆さんの娯楽の1つになれればうれしいなと思います」と、涙をこらえながら呼びかけた。

奈緒(26)永野宗典(43)毎熊克哉(34)も登壇した。