ファイザー製ワクチン、「追加接種の有効性95.6%」
【ニューヨーク=野村優子】米製薬大手ファイザーと独ビオンテックは21日、新型コロナウイルスワクチンの追加接種(ブースター接種)に関する臨床試験(治験)の結果、感染に対する予防効果が95.6%だったと発表した。治験は、デルタ型の感染拡大が著しい時期に実施したという。
治験はファイザー製を2回接種済みの16歳以上を対象に、1万人規模で実施した。半数に追加接種、半数にプラセボ(偽薬)を投与したところ、プラセボ群では109人の感染が確認されたのに対して、追加接種群は5人だった。2回目の接種から平均して11カ月後に追加接種した。安全性の懸念は確認されていない。
両社はこれまで追加接種の効果について、抗体レベルの上昇を確認できたと説明してきたが、有効性を数値で示したのは初めて。ファイザーのアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)は「この結果は、新型コロナの感染予防に対する追加接種の有効性をさらに証明するものだ」と述べた。
ファイザー製の追加接種は65歳以上、重症化リスクの高い人、感染リスクの高い職に就く人を対象に承認されており、9月末から接種が進んでいる。米疾病対策センター(CDC)によると、すでに1120万人超が追加接種を受けている。
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