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データベースを自動でチューニングしてくれるサービス「OtterTune」


現代のデータベースには設定可能な項目が数百単位で存在しており、その全てを適切に設定して最高のパフォーマンスを導き出すのは並大抵のことではありません。そうした人間には難しいチューニングをデータベースの使用状況を把握して自動で行ってくれるサービスが「OtterTune」です。

OtterTune - Database optimization. On autopilot. | OtterTune.com
https://ottertune.com/


OtterTuneを使う時に特殊なソフトウェアのインストールやコードの変更は不要で、OtterTuneをデータベースに接続して何を目標にするかを選べばOK。目標には例えばクエリパフォーマンスやコストなどを設定可能です。接続が完了すると自動で接続時点での設定や統計情報を読み取り始めます。このとき、テーブル情報やクエリなどデータベースの中身に関する情報は全く不要なので、そうした情報へのアクセス権限を与える必要はありません。


読み取ったデータを元に機械学習の力で新たな設定ファイルを作成し、データベースの設定を更新します。これを繰り返すことでだんだんとデータベースがチューニングされていくというわけ。


モニタリング機能付きなので、リアルタイムでパフォーマンスがどう変化していっているのかを確認可能です。例えば下図はチューニング設定がオンのデータベースの秒間トランザクション数が青色で、オフのデータベースのトランザクション数が緑色で表示されていますが、このデモではチューニングの結果1秒に処理できるトランザクションの数が倍近くまで増えていることが分かります。


記事作成時点ではAWSおよびオンプレミスへの導入に対応しており、対応データベースは「MySQL」「PostgreSQL」「Oracle Database」の3つとなっています。


OtterTuneは無料で利用できるとはいえ、無料のプランではデータベース数が1つに制限されていたり、利用可能なAWSのアベイラビリティゾーン(AZ)が限定されていたり、チューニング可能な設定が主要なものだけだったりするため、あくまで試用のためのプランという印象です。月額450ドル(約5万円)のプランに加入することでデータベース数の制限が5個までになるほか、AZの制限やチューニング可能な設定の制限なしでOtterTuneを利用可能になり、Amazon RDSに加えてAmazon Auroraのチューニングも行えるようになるとのこと。オンプレミスで利用したい場合はエンタープライズプランに申し込む必要があるようです。

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in ネットサービス, Posted by log1d_ts

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