女性から「利益が出たら会おうね」、心が動き暗号資産300万円分を購入…出会い系アプリで勧誘

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 東京都の会社の代表取締役らが国に無登録で暗号資産を販売したとされる事件で、大阪府警などは18日、投資関連サービス会社「Rawbiz」(東京都杉並区)代表取締役の山田大紀容疑者(26)ら6人を資金決済法違反容疑で逮捕したと発表した。山田容疑者らは、のべ1130人に独自の暗号資産「アークキャッシュ」など15億8700万円相当を販売していたという。顧客は取引や換金ができない状態になっており、府警は詐欺容疑も視野に捜査を進める。

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アークキャッシュの購入を勧める「女性」と購入者のLINEでのやりとり(画像を一部修整しています)
アークキャッシュの購入を勧める「女性」と購入者のLINEでのやりとり(画像を一部修整しています)

 読売新聞の取材に応じた「アークキャッシュ」の購入者の証言からは、インターネット上の出会いを利用して勧誘する手口が浮かぶ。

 兵庫県西宮市の会社員男性(39)は2019年1月頃、出会い系アプリで「20歳代女性」と知り合った。相手は「知人が暗号資産の投資をしていて詳しいんです」と自己紹介。男性も株式投資が趣味で意気投合し、直接会わないまま、SNSのメッセージなどでやり取りを続けた。

 しばらくすると、「取引所に上場すれば価値が10倍くらいになる」と投資を持ちかけられた。

 「利益が出たら、会おうね」。そんな言葉にも心が動き、アークキャッシュなどを計300万円分購入したが、同年6月に突然連絡が途絶えた。購入した暗号資産は取引できずに換金できないまま。男性は「相手の知識が豊富で、親切に勧誘されたので信じてしまった」と悔やんだ。

 愛知県の会社員男性(46)は同年11月、マッチングアプリで「20歳代女性」と知り合い、LINEでやり取りをするうちに、「ビットコイン以来の期待できる通貨」「上場すれば価値が100倍になる可能性がある」と誘われたという。

 男性は計300万円分を購入したが、20年3月に連絡が途絶えた。スマートフォンのアプリに残高が表示されるだけで、換金はできない。男性は「(資産が億単位の)『億り人』の話をネット上で知り、夢を見てしまった」と漏らした。

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2452200 0 社会 2021/10/18 16:06:00 2021/10/18 16:06:00 2021/10/18 16:06:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/10/20211018-OYT1I50080-T.jpg?type=thumbnail

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