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虚偽の投資話で金をだまし取ったとして、愛知県警は17日、農園経営会社「西山ファーム」(岡山県赤磐市、破産手続き中)元幹部、伊藤弘敏容疑者(37)(岡山市北区)ら男5人を詐欺容疑で逮捕した。海外にいるとされる同社代表の山崎裕輔容疑者(40)についても、同容疑で逮捕状を取った。県警は、同社が投資名目で少なくとも130億円を集めたとみて実態解明を進める。
発表によると、5人は2018年12月~19年2月、横浜市の会社員女性(30)に対し、「指定した通販サイトで果物などをクレジット払いで購入してくれれば、転売した上で、購入代金に最大3%を上乗せして返金する」などとうそをつき、計786万円をだまし取った疑い。伊藤容疑者は会社の資金管理を担い、他の4人は投資の勧誘担当だった。県警は5人の認否を明らかにしていない。
こうした勧誘は15年7月に始まり、顧客の相談を受けた県警は19年5月、出資法違反(預かり金の禁止)容疑で、岡山市や名古屋市の同社事務所などを捜索した。同社に対しては、顧客が損害賠償を求める訴訟を起こしており、訴訟資料によると、顧客は全国で約1500人、被害総額は18億円に上るとみられている。県警は同社の取引には実態がなく、集めた金を顧客への支払いに回す「自転車操業」だったとみている。
同社は、桃などを生産する観光農園として04年に創業、15年に法人化された。タレントがSNSで紹介するなどして知名度を上げ、18年に102億円の売上高を計上したが、19年10月に破産手続きが開始された。