KinKi Kids堂本光一(42)が主演し、俳優井上芳雄(42)とタッグを組むミュージカル「ナイツ・テイル-騎士物語-」が6日、帝国劇場で東京公演初日を迎えた。2人は共演する女優音月桂(41)や上白石萌音(23)らと取材に応じ、“キング・オブ・帝国劇場”としての意気込みを語った。

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3年ぶりの上演。先月梅田芸術劇場で行われた大阪公演を経て、帝国劇場の幕が開けた。音月から「“キング・オブ・帝国劇場”のおふたりが、本当に堂々としていて、ハプニングすらもちょっとおいしいと思っているフシがある。楽しんでいらっしゃる」と明かされ、堂本は「おいしいよね」とボソリ。井上も笑顔でうなずいた。岸祐二(51)は「プリンスからキングになったんだと思うと感慨深いですね」と笑った。

“キング・オブ・帝国劇場”という呼称について、井上は「光一君は本当にそうだと思う。今年の帝国劇場滞在率がすごい」と説明した。堂本は今年2、3月の「Endless SHOCK」に主演、9月の「ドリームボーイズ」では演出を手掛け、「ナイツ・テイル」を含めると4カ月以上同所で過ごしている。「帝劇に来るとやっぱり身も心も引き締まりますし、いまだに緊張する。今日も初日もいい緊張感で迎えられます」と笑った。

一方の井上も、「エリザベート」「モーツァルト!」など数々の作品で同所のステージに立ってきた。「(堂本と)同じところに並べてはもらえないです」と恐縮しつつ、「このコロナの時期で、より帝国劇場の意味が強くなったというか、ここで元気に作品を上演していることがより演劇人にとっても大事になったと思う」と力を込めた。

2人をはじめ、多忙で豪華なキャストがそろった作品だ。次回以降の再演について聞かれ、堂本が「お話があったら、芳雄くん次第ですかね」とおどければ、井上も「すごい大きな責任をなすりつけられた。どっちかって言うと、光一くん次第だよ!」と返して、笑いを誘った。息の合った2人の“キング”が、由緒正しきステージで舞う。【横山慧】

○…メインキャスト最年少の上白石は「新鮮さを失わないカンパニー。皆さんについて行って学ばせていただこうと思います。1回1回頑張ります」と意気込んだ。18年の初演以降大ブレークし、多数のドラマなどに出演。堂本からは「疲れている感じを出さないし、私忙しいんですみたいなオーラを出さない」、井上からも「疲れているんだろうなって時ほど、みんなに話し掛けてる。前世でだいぶ、徳を積んでいる」と称賛された。初演時とは髪形も変化し、今回は前髪を流して演じているが、堂本は「すみません、僕だけ気づかなかった。だからモテないんですね」と反省していた。

◆ナイツ・テイル-騎士物語- 英作家シェークスピアの最後の作品として知られる「二人の貴公子」が原作。いとこ同士の2人の騎士が戦争で敵国の捕虜になった後、艱難(かんなん)辛苦を経て再会し、愛と名誉と決死をかけて決闘する。ジョン・ケアード氏が脚本・演出を手掛ける。18年に日本で世界初演し、昨年コロナ禍を踏まえ開催したコンサートバージョン公演を経て3年ぶりに上演。